「ワーホリ 費用」で検索すると、サイトによって「50万円あれば足りる」「100万円は必要」とバラバラな数字が出てきて、結局いくら用意すればいいのか分からなくなったことはありませんか。金額の差は、どの費用をどこまで含めているかの違いによることが多く、さらに通貨の違う金額を一つの表に並べると、比べ方そのものが怪しくなります。
この記事は、費用を2つに分けます。ひとつは、各国政府の公式ページで確認できる額(申請料、資金証明の額、保険の要件)。もうひとつは、公式には載っておらず、読者が自分で見積もる額(渡航費、最初の住まいの費用、生活費)です。数字は、公式で確認できたものだけを書き、他社の相場は載せません。
この記事の要点
- 公式で確認できるのは、申請料(オーストラリアAUD840.00、カナダCAN$284.75、ニュージーランドNZD770から、イギリス£340+医療サーチャージ)、資金証明の額、保険の要件です(2026年10月時点。オーストラリアと韓国は9月時点)
- 資金証明の額は「口座に示す残高」で、使い切る費用ではありません。ただし、国によって置き方が違います。イギリスは申請前に28日間連続で£2,530を保有し、ニュージーランドは帰国用の航空券代の証明がNZD4,200とは別に求められることがあります
- 通貨が違う申請料は、順位をつけず、換算するなら使ったレートと日付を書きます。渡航費・初期の住まい・生活費は、読者が出発時点の価格で見積もります
- 保険の扱いは国で異なり、ニュージーランドは公式ページ同士で記載が違うため、断定せず申請前に移民局で確認します
費用を2つに分ける — 公式で確認できる額と、自分で見積もる額
ワーホリの費用の全体は、次のように分けて考えられます。
| 区分 | 項目 | 確認の方法 |
|---|---|---|
| 公式で確認できる | ビザの申請料(政府に支払う) | 各国政府の公式ページ |
| 公式で確認できる | 資金証明の額(支払うのではなく、口座に示す残高) | 各国政府の公式ページ |
| 公式で確認できる | 保険・医療サーチャージの要件(金額は保険会社で決まる場合も) | 各国政府の公式ページ |
| 自分で見積もる | 渡航の航空券代(往路。帰国用は別に必要な場合あり) | 出発時点の価格を自分で調べる |
| 自分で見積もる | 最初の住まいの初期費用(返還予定のボンド・敷金にあたるもの、前払いの家賃) | 住みたい地域の募集情報 |
| 自分で見積もる | 月々の生活費(食費、交通費、通信費など) | 住みたい地域の価格 |
| 自分で見積もる | 出発前の日本側の費用(保険、年金・国保など) | ワーホリの準備はいつから?で整理 |
見積もりは、「出発前に必要な手元資金」と「現地での収入を見込んだ総額」の2つに分けます(運営者の整理)。二重計上を避けるため、家賃は月々の生活費にだけ入れ、最初の住まいには初期費用(返還予定のボンドや敷金にあたるもの、前払いの家賃)だけを入れます。
- A. 出発前に必要な手元資金 = 申請料 + 保険料 + 往路の航空券代 + 最初の住まいの初期費用 + 収入が入るまでの生活費(月々の生活費 × 収入が入るまでの月数) + 帰国費用
- B. 現地での収入を見込んだ総額 = A + 月々の生活費 × 残りの滞在月数 − 滞在中の収入の見込み
内訳の扱いは次のとおりです。
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| 返還予定のボンド・敷金 | 退去時に戻る見込みの金額。手元資金には入るが、最終的な支出(B)からは引いて考える。戻らない場合もあるため、見込みは別に記録する |
| 支払済みの家賃 | 前払い分は初期費用に入れ、月々の生活費の家賃と重ねない |
| 継続費用 | 家賃・食費・交通費・通信費などは月々の生活費に入れる |
| 帰国費用 | 帰国の航空券代。国によっては、帰国用の航空券か、それを買える資金の証明を求められる(ニュージーランドなど) |
資金証明の額は、この式には入れません。証明する残高は、口座に置いておく金額であり、費用ではないからです。ただし、「出発時に口座に最低限置いておく額」は別に必要なので、次の節で国ごとに見ます。
ビザ申請料 — 通貨が違うので、順位はつけない
| 国 | ビザ申請料 | 備考 |
|---|---|---|
| オーストラリア | AUD840.00(1回目)/AUD1,000.00(2回目・3回目) | subclass 417。1回目はオーストラリア国外からの申請が条件(9月時点) |
| カナダ | CAN$184.75(IEC参加費)+CAN$100(オープンワークパーミット保有料) | 合計CAN$284.75。生体認証が必要な場合はCAN$85が別途(IRCC手数料ページ) |
| ニュージーランド | NZD770から | 公式ページの表示は「From NZD $770」 |
| イギリス | £340(申請料)+医療サーチャージ(通常年額£776) | 24か月分のビザなら医療サーチャージだけで£1,552。申請料と合わせて£1,892 |
| 韓国 | 記載なし(要確認) | 駐日本国大韓民国大使館の提出書類一覧に手数料の項目が見当たらず、金額を確認できませんでした |
(出典: 各国政府公式サイト。2026年10月時点。オーストラリアと韓国は9月時点の確認)
この表の金額は、通貨が違うので、どの国が安いかを言えません。AUD、CAN$、NZD、£は、それぞれ円との為替レートが日々動くためです。円で比べたいときは、次の手順にします。
- 各国の金額に、同じ日の同じ情報源のレートを掛けて円にする
- 使ったレートと日付を、見積もりの表に書き残す
- 出発の直前に、もう一度計算し直す
なお、イギリスの「医療サーチャージ」は、日本語の「保険」のイメージとは少し違い、正式には「Immigration Health Surcharge(IHS)」という、公的医療(NHS)を利用するための負担金です。民間の医療保険とは別物で、ビザ申請時に必ず払う費用なので、申請料と合算して考えるのが実態に近くなります。
資金証明 — 額より「どう置くか」が国で違う
資金証明は、現地に着いてから生活できるだけの資金があることを示すもので、多くは銀行残高証明書などで示します。使い切る費用ではありませんが、出発時に口座にその額を置いておく必要がある点は、国ごとに条件が違います。
| 国 | 証明する額 | 置き方の条件(公式で確認できたこと) |
|---|---|---|
| オーストラリア | 通常AUD5,000程度(+出国後の渡航先までの運賃)(9月時点) | 「通常」という表現の目安 |
| カナダ | CAN$2,500以上 | 「カナダでの滞在費用を補う資金」として最低額が条件 |
| ニュージーランド | NZD4,200以上 | 帰国用の航空券か、それを買える資金の証明を求められる場合があり、その資金はNZD4,200とは別に必要と書かれている |
| イギリス | £2,530以上 | 28日間連続で保有し、28日目が申請日の31日前以内に入っている必要がある |
| 韓国 | 30万円以上(往復航空券を提出しない場合は40万円以上)(9月時点) | 銀行残高証明書原本 |
(出典: 各国政府公式サイト。2026年10月時点。オーストラリアと韓国は9月時点)
この表から、次のように分けられます。
- イギリスに行く人: 申請日の約1か月前から、£2,530を口座に置いておく計画が必要です。資金を動かせる時期が、申請のスケジュールを決めます
- ニュージーランドに行く人: 口座に置く額は、NZD4,200に、帰国用の航空券代の見込みを足した額になります。航空券を買ってあって、その証明を出せる場合の扱いは、申請時に移民局で確認してください
- 韓国に行く人: 往復航空券を提出すれば証明は30万円以上、提出しなければ40万円以上です。どちらを選ぶかで口座に置く額が変わるため、航空券を先に買うかどうかも含めて決めます。往復航空券の代金は、見積もりの式の「渡航の航空券代」に別に入れます
- オーストラリア・カナダに行く人: 目安または下限額を口座に置きます。金額が大きく見えるかどうかは、通貨が違うので、円換算した結果と日付つきで判断してください
保険は必須?任意? — 国によって、ページによっても違う
保険の要否は、国で分かれ、ニュージーランドは公式ページ同士でも記載が違います。
- カナダ: IRCC の国別条件に、滞在期間の医療保険への加入が条件と書かれています。入国時に証明を求められる場合があります
- ニュージーランド: 日本向けのビザページは、申請後に「医療保険に加入している証明」の提出を求められる場合があるとしています。一方、移民局の医療保険のページは、すべての申請者に加入を求めるが、日本・アイルランド・マレーシア・英国のワーキングホリデー申請者は除く、と書いています。加入が必要かは断定せず、申請前に移民局の公式ページで確かめてください。必須でなくても、現地での医療費を自己負担する点は変わりません
- イギリス: 民間の医療保険ではなく、公的医療(NHS)を利用するための「Immigration Health Surcharge」を申請時に支払います(通常年額£776)
- 韓国: 加入期間10か月以上・保障額4,000万ウォン以上の医療保険への加入が条件とされています(旅行保険以外の場合、海外で適用される内容の確認書類が必要。9月時点)
- オーストラリア: 「強く推奨」という案内にとどまり、subclass 417ビザ自体の必須条件にはなっていません(9月時点)
任意や、求められる場合がある国でも、無保険で渡航すると、通院・入院の費用を全額自己負担することになりかねません。必須かどうかとは別に、保険料を見積もりの式に入れておくかを決めてください。
自分で見積もる — 項目と調べ方
公式ページに載らない項目は、読者が出発時点の価格で調べます。この記事は、他の情報源の相場を書きません。
| 項目 | 見積もりの方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 渡航の航空券代 | 出発予定の月で、複数の航空会社の価格を調べる | 帰国用の航空券を求められる国があり(ニュージーランドなど)、片道か往復かで必要な口座残高が変わる |
| 最初の住まいの費用 | 住みたい地域の賃貸募集の家賃と、初期にかかる項目を調べる | ニュージーランドの賃貸契約には、公的機関の案内でボンド(敷金)、家賃の額と支払頻度が項目に入る(ワーホリ前の英語、出発前に練習する場面とビザの英語要件) |
| 月々の生活費 | 住みたい地域の家賃・食費・交通費を調べ、月数を掛ける | 地域で差が大きい。仕事が見つかるまでの期間は、収入に入れない |
| 滞在中の収入の見込み | 最低賃金や就労ルールを確認する | ワーホリの仕事、4か国の就労ルールと最低賃金を公式で比較で確認できる。必ず仕事が見つかるわけではないため、見込みは低めに置く |
最後に、見積もりの結果を次のように使います。
- 資金証明の額と、見積もった総額を別の数字として並べる(前者は口座に置く額、後者は使う額)
- 総額が手元の資金を超えるなら、滞在月数を短くするか、収入の見込みが外れた場合の帰国費用を口座に残す
- レートと日付を書き、出発前に計算し直す
エージェント利用の有無で変わる費用
ここまでの申請料・資金証明・保険は、いずれも各国政府に対して支払う・示すもので、留学エージェントを使うかどうかとは直接関係ありません。エージェントを使うかどうかで変わるのは、主に次の部分です。
- エージェント自身のサービス利用料(無料のところもあれば、有料のプランを用意しているところもある)
- 現地の語学学校・サポートプログラムの費用(エージェント経由で申し込む場合、学校の授業料自体は自分で直接申し込む場合と大きく変わらないことが多い)
- 保険・現地サポートのオプション料金
「無料」をうたうエージェントがどうやって収益を得ているか、選ぶときに何を確認すべきかは、留学エージェントはどう選ぶ? — 料金モデルと、確認すべき4つのポイントで整理しています。
国別の詳しい条件は個別記事で
オーストラリア・カナダについては、ビザの段階(ファースト/セカンド/サードや参加可能回数)・申請の流れまで含めて、それぞれ個別記事で詳しく整理しています。
- ワーホリでオーストラリアへ行くなら — ビザ(subclass 417)の年齢・申請料・資金をオーストラリア内務省公式で確認する
- ワーホリでカナダへ行くなら — IEC(International Experience Canada)の年齢・抽選・費用をカナダ移民局公式で確認する
年齢上限・募集人数・申請時期という「そもそも申請できるか」に関わる条件は、ワーホリは何歳まで? — 5か国の年齢上限・募集人数・申請時期を公式で確認するで比較しています。ワーホリではなく語学留学でフィリピン・セブ島を検討している場合は、ビザの延長手続きや現地費用をセブ島留学のビザと費用で確認できます。
現地に着いてからの通信手段については、海外旅行の通信はeSIM・レンタルWiFi・ローミングのどれ?で3つの方法を整理しています。ワーホリのように数か月〜1年の滞在になる場合、日本の番号をどうするかまで含めた考え方は留学・ワーホリのスマホ、日本の番号はどうする?で扱っています。
出発前の英語の準備をどこまでやればいいか迷う場合は、ワーホリ前の英語、どこまで準備すればいい? — ビザの英語要件を5か国の政府公式で確認するでビザの英語要件の有無から整理しています。日々の練習方法はAI英会話アプリやオンライン英会話の比較記事も参考にしてください。
ワーホリという制度そのものや、5か国に共通する条件を先に確認したい場合はワーホリとは? — 仕組みと、5か国で共通する点・違う点を各国政府の公式で確認するを、出発前の手続きの順番はワーホリの準備はいつから? — ビザ・住民票・国保・年金の手続きを出発から逆算で整理するを参照してください。
よくある疑問
ワーホリのビザ申請料は、どの国が安いか比べられますか?
この記事では順位をつけません。申請料は国ごとに通貨も構成も違い(ニュージーランドはNZD770から、オーストラリアはAUD840.00、カナダはCAN$284.75、イギリスは£340に医療サーチャージが別)、換算には日付ごとのレートが必要で、換算結果は日によって変わるためです。比べたい場合は、見積もりを自分で作り、使ったレートと日付を書き添えてください。韓国は公式の提出書類一覧に手数料の記載がなく、確認できませんでした。
ワーホリに必要な資金は現金で持っていく必要がありますか?
多くの場合、銀行残高証明書などの「証明できる資金」として求められ、現金の携行を直接指定しているわけではありません。たとえばカナダはCAN$2,500以上、ニュージーランドはNZD4,200以上、イギリスは£2,530(28日間連続で保有)、韓国は30万円以上(往復航空券を提出しない場合は40万円以上)の銀行残高証明が案内されています。ニュージーランドは、帰国用の航空券代の証明が、NZD4,200とは別に必要になる場合があります(2026年10月時点・各国政府公式。オーストラリア・韓国の金額は9月時点)。
ワーホリの保険は必ず入らないといけませんか?
国と、見る公式ページによって扱いが異なります。カナダは滞在期間の医療保険への加入が条件です。ニュージーランドは、日本向けのビザページが「申請後に保険加入の証明を求められる場合がある」とする一方、移民局の医療保険のページは日本のワーキングホリデー申請者を加入必須の対象から除いており、一律には言えません。イギリスは民間保険ではなく医療サーチャージ(通常年額£776)の支払いが必要です。オーストラリアは「強く推奨」で必須ではなく、韓国は医療保険への加入が条件とされています(2026年10月時点。オーストラリア・韓国は9月時点)。
費用以外の条件も含めて国を比べるときは、ワーホリの国選び — 年齢・期間・就労制限・必要資金を8か国の公式で比較を参照してください。
任意の相談先として
ここまでの内容は、ビザ申請とは別の話です。申請は自分で行えます。そのうえで、費用や手続きの相談先を探す場合の、任意の選択肢をひとつ紹介します。
まとめ
ワーホリの費用は、公式で確認できる額(申請料・資金証明・保険の要件)と、自分で見積もる額(渡航費・最初の住まい・生活費)に分けると整理できます。資金証明は使う費用ではなく口座に置く残高ですが、イギリスは28日間の保有、ニュージーランドは帰国用の航空券代の別枠、韓国は往復航空券の提出の有無で、置く額が変わります。通貨の違う金額は順位をつけず、換算するなら使ったレートと日付を書いてください。保険の扱い、特にニュージーランドは公式ページ同士で記載が違うため、申請前に移民局で確かめてください。数字は政府サイトの改定でも変わるため、出発前にもう一度、各国公式サイトで最新の金額を確認してください。
ニュージーランドでの通信手段は、ニュージーランド旅行の通信準備で料金と対応機種の注意をまとめています。
ニュージーランドのワーキングホリデーの条件はワーホリでニュージーランドへ行くなら — Japan Working Holiday Visaの年齢・資金・就学の上限をNZ移民局公式で確認するで、公式情報から整理しています(2026年10月時点)。イギリスのYouth Mobility Schemeの条件はワーホリでイギリスへ行くなら — Youth Mobility Scheme visaの抽選・費用・資金をGOV.UK公式で確認するで、公式情報から整理しています(2026年10月時点)。
語学留学の費用を項目に分けて確認したい場合は、語学留学の費用は何でできている? 6項目に分解にまとめています。




