「イギリスのワーホリは抽選だから難しい」。そう聞いたことがある人は多いはずです。ところが、その情報は古くなっている可能性があります。まず政府の公式ページで、いまの仕組みを確かめましょう。
この記事の要点
- 日本国籍の人は、GOV.UKの案内で抽選(ballot)に参加する必要がなく、公式サイトからいつでも申請できます。年齢は申請時30歳以下・ビザ開始時18歳以上、ビザは最長24か月です(2026年10月時点・GOV.UK公式)
- 費用の構造は「申請料£340+医療サーチャージ(IHS)1年あたり£776+資金証明£2,530以上」です。2年のビザならIHSは£1,552です(同時点・同公式)
- 日本国籍は延長できません。就労はほとんどの職種で可能ですが、プロスポーツ選手(コーチを含む)は不可です(同時点・同公式)
イギリスのワーホリ=Youth Mobility Scheme visa
イギリスには「ワーキングホリデービザ」という名称はなく、Youth Mobility Scheme visa(YMS)がその役割を担います。GOV.UKによると、このビザでイギリスに最長24か月、住んで働くことができます。日本のほか、アンドラ、アイスランド、モナコ、サンマリノ、ウルグアイの国籍の人が、申請時30歳以下(ビザ開始時に18歳以上)で申請できます(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
抽選(ballot)は日本国籍ならもう不要
GOV.UKのballotのページには、日本国籍または韓国国籍の人は抽選に参加する必要がなく、公式サイトからいつでも申請できる、と書かれています。抽選の対象として案内されているのは、香港(SARパスポート)と台湾の人です(2026年10月時点・GOV.UK公式。ページ更新日は2026年7月15日)。
過去の抽選の情報(応募期間や当選のしかた)は、現在の日本国籍の申請には当てはまりません。古い記事の数字を見かけたら、公式ページを確認してください。
「抽選が不要」であることと「枠の数がある」ことは別の話です。GOV.UKの現行の移民規則(Youth Mobility Scheme の対象国籍の付表)には、2026年の年間の枠として「Japan - 6,000 places」と記載されています。抽選なしで申請できる一方で、年間の枠の数は設けられています(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
申請できる人の条件
GOV.UKのeligibilityのページが示す条件は次のとおりです(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
- 対象国籍で、申請時に30歳以下、かつビザの開始時に18歳以上であること(18歳になる前の申請や、ビザ開始時に30歳を超えていることも可能と案内されています)
- 銀行口座に少なくとも£2,530があること。この資金は連続28日間保有し、28日目が申請日から31日以内であること
- 同居する18歳未満の子どもがいないこと、および経済的に扶養する子どもがいないこと
- 過去にYouth Mobility Schemeでイギリスに滞在したことがないこと
申請はオンラインで行い、本人確認は専用アプリでの身分証のスキャン、または申請センターでの指紋・写真の登録のいずれかです。提出書類には、パスポート、残高証明、そして該当する国の人は結核(TB)検査の結果が含まれます(同時点・同公式)。
費用の総額は「申請料+IHS+資金証明」で考える
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| ビザ申請料 | £340 | 公式ページ記載 |
| 医療サーチャージ(IHS) | 1年あたり£776(2年で£1,552) | 申請時に支払う。通常の料金より低い料金が適用される |
| 資金の証明 | £2,530以上 | 手数料ではなく、口座に28日間保有する資金 |
(出典: GOV.UK Youth Mobility Scheme visa/Pay for UK healthcare as part of your immigration application。2026年10月時点)
「申請料とIHSの合計」は£340+£1,552=£1,892です。ここに、資金証明の£2,530を口座に用意する必要があります(資金は費用として消えるお金ではありません)。為替で円に換算した金額は、換算日で変わるため、この記事では掲載していません。ほかに、航空券・住居・保険などの費用は別にかかります。費用を5か国で比べたいときはワーホリの費用はいくら?が参考になります。
働き方と就学の制限・延長
GOV.UKの「できること・できないこと」のページによると、次のとおりです(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
- ほとんどの職種で働ける
- 自営業・会社の設立は、事業所を借りていること、機器の価値が£5,000以下であること、従業員がいないこと、が条件
- プロスポーツ選手(コーチなど)としては働けない
- 就学は可能。課程によってはATAS証明書が必要
- 公的給付(public funds)は受けられない
- 家族を同じ申請に含めることはできず、別に申請する必要がある
- 延長できるのはオーストラリア・カナダ・ニュージーランドの国籍の人のみ。日本国籍は対象外
向く人・向かない人
向くのは、30歳以下で、最長24か月の期間にわたって英国で働きながら暮らしを組み立てたい人です。2年という期間は、このシリーズで比べた他の国より長めです。
向かないのは、次の人です。
- 2年を超えて滞在したい人(日本国籍は延長不可)
- £2,530を28日間、手元に残しておくことが難しい人
- 18歳未満の子どもと同居している人、または経済的に扶養する子どもがいる人
- 以前にYouth Mobility Schemeで英国に滞在したことがある人
また、イギリスは物価が高いと言われますが、本記事では政府公式の物価の数字を確認していないため、生活費の目安は書いていません。
観光などの短期の渡航であれば、ワーキングホリデーのビザではなく電子渡航認証で足りる場合もあります。イギリスの ETA はイギリス ETAは公式で20ポンド — 必要時期・有効期間・乗継をGOV.UKで確認で整理しています。
他の国との比較と、現地の通信準備
ワーホリは何歳まで?で年齢と募集人数、ワーホリの国の選び方で国選びを比較できます。ニュージーランドはニュージーランドのワーホリ、ほかにカナダ・オーストラリアも公式ページで整理しています。日本側の手続きはワーホリの出発準備、現地の通信はイギリス旅行の通信準備にあります。
英語の準備はワーホリ前の英語、どこまで準備すればいい?、制度の全体像はワーホリとは?で確認できます。
よくある疑問
イギリスのワーホリ(Youth Mobility Scheme)は、日本人もまだ抽選がありますか?
GOV.UKの抽選(ballot)のページによると、日本国籍と韓国国籍の人は抽選に参加する必要がなく、公式サイトからいつでも申請できます。抽選の対象として案内されているのは、香港(SARパスポート)と台湾です(2026年10月時点・GOV.UK公式。ページ更新日は2026年7月15日)。
イギリスのワーホリにはいくらかかりますか?
申請料は£340、医療サーチャージ(IHS)は1年あたり£776で、2年のビザなら£1,552です。このほか、銀行口座に£2,530以上の資金(28日間)の証明が必要です(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
イギリスのワーホリは延長できますか?
日本国籍の人は延長できません。GOV.UKは、延長できるのはオーストラリア・カナダ・ニュージーランドの国籍の人と案内しています。ビザの期間は最長24か月です(2026年10月時点・GOV.UK公式)。
まとめ
イギリスのワーホリ(Youth Mobility Scheme)は、日本国籍で申請時に30歳以下(ビザ開始時に18歳以上)なら抽選なしでいつでも申請でき、最長24か月滞在できます。費用は申請料£340とIHS(年£776)、資金証明£2,530が基本で、日本国籍は延長できません。公式の条件は更新されることがあるため、申請の前にGOV.UKの最新ページを確認してください。




