「ワーホリ」という言葉は聞いたことがあっても、留学や観光ビザと何が違うのか、何歳まで、どれくらい行けて、どれくらい働けるのか——調べ始めると情報が国ごとに分かれていて、入口で迷いやすいテーマです。この記事はワーホリの入口として、仕組みと「5か国で共通する点・違う点」を、各国政府の公式サイトで確認できた範囲でまとめます。

この記事の要点

  • 日本国籍の年齢条件は、オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリスが18〜30歳、韓国が18〜25歳(やむを得ない事情がある場合は30歳)です(2026年10月時点・各国政府公式)
  • 初回のビザ・1回の参加の滞在期間は、オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・韓国が1年、イギリスだけ最長24か月と、国によって違います。再参加や追加ビザは別条件です(同時点・同公式)
  • 目的で分けると、4か月を超えてしっかり学ぶ場合はオーストラリアのワーホリでは上限超えで、学生ビザなどを検討します(ニュージーランドは6か月まで)。働くことが主目的なら就労ビザ、休暇の中で働いたり学んだりするならワーホリが合います。これから申請して年齢の判定時点で31歳以上なら、日本国籍で多くの国のワーホリ年齢条件外です(同時点・同公式)
  • 「働ける」と「学べる」には国ごとに上限があり、ワーホリは何でも自由にできる枠ではありません(同時点・同公式)

ワーホリとは何か — 留学・観光との違い

ワーホリは、二国間の取り決めに基づいて、相手国の若者に「休暇を目的とした滞在」を認め、その滞在中の就労と短期間の就学を付随的に認めるビザです。カナダ移民局(IRCC)は、日本国籍者のWorking Holidayカテゴリーを「旅行資金を稼ぐための一時的な有給の仕事を探す人向けの枠」と説明しています(2026年10月時点・カナダ移民局公式)。観光ビザは原則として働けず、学生ビザは学ぶことが主目的になるのに対し、ワーホリは滞在の中で働くことも学ぶことも組み合わせられる点が特徴です。日本の外務省は、この制度を「二国・地域間の取決め等に基づき、各々の国・地域が、相手国・地域の青少年に対し、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度」と説明しています(令和8年4月1日・外務省)。

ただし、何でも自由にできるわけではありません。オーストラリアの内務省は、ワーホリビザで「どんな種類の仕事でもできる」としたうえで、「主な目的が働くことなら就労ビザを、学ぶことなら学生ビザを検討するように」と案内しています(2026年10月時点・オーストラリア内務省公式)。

日本は、外務省のページによると32か国・地域との間でワーキング・ホリデー制度を導入しています(令和8年4月1日現在・外務省)。1980年のオーストラリアが最初で、一覧は次のとおりです。本記事では、このうち各国政府の公式サイトで確認できた5か国に絞って扱います。

No. 国・地域 制度開始年
1 オーストラリア 1980
2 ニュージーランド 1985
3 カナダ 1986
4 韓国 1999
5 フランス 2000
6 ドイツ 2000
7 英国 2001
8 アイルランド 2007
9 デンマーク 2007
10 台湾 2009
11 香港 2010
12 ノルウェー 2013
13 ポルトガル 2015
14 ポーランド 2015
15 スロバキア 2016
16 オーストリア 2016
17 ハンガリー 2017
18 スペイン 2017
19 アルゼンチン 2017
20 チリ 2018
21 アイスランド 2018
22 チェコ 2018
23 リトアニア 2019
24 スウェーデン 2020
25 エストニア 2020
26 オランダ 2020
27 ウルグアイ 2023
28 フィンランド 2023
29 ラトビア 2023
30 ルクセンブルク 2024
31 マルタ 2026
32 イタリア 2026

出典:外務省「ワーキング・ホリデー制度」(令和8年4月1日現在)。年間発給枠など、表にない情報は外務省のページで確認してください。

なお、外務省のページは、年齢をオーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドについて18〜25歳とし、各国政府が認める場合は30歳までとしています。実際の年齢条件は相手国政府が決めるため、本記事の年齢は各国政府の公式ページ(オーストラリア内務省・カナダ移民・難民・市民権省など)で確認した日本国籍の条件を載せています。

目的と期間で選ぶ — ワーホリ・学生ビザ・観光の分かれ目

「ワーホリが自分に合うか」は、国より先に「何のために行くか」と「どれくらいの期間か」で決まります。公式に確認できる上限を使って、分かれ目を整理します。

主な目的 合いやすい枠 理由(公式で確認できる上限・2026年10月時点)
語学を腰を据えて学ぶ 上限を超える期間なら学生ビザなど就学の枠 ワーホリの就学は、オーストラリアが最大4か月(17週)、ニュージーランドが合計6か月まで(国で違います)。学ぶことが主目的なら学生ビザを検討するよう、オーストラリア内務省も案内しています
現地でしっかり稼ぐ・同じ職場で働く 就労ビザ(またはワーホリは補助的に) オーストラリアは同じ雇用主のもとで通常6か月まで、韓国は週25時間以内。働くことが主目的なら就労ビザを検討するよう、オーストラリア内務省が案内しています
旅行・生活体験が中心で、働くのは補い程度 ワーホリ 休暇目的の滞在を認め、旅行・滞在資金を補う付随的な就労を認める制度(外務省・カナダ移民局の説明)
数週間〜数か月の旅行だけ 観光 観光ビザは原則として働けません。ワーホリの申請や資金の準備に見合うかを考えます

期間と年齢で変わる分かれ目

  • 滞在が1年より長い、または1年で終わりたくない: イギリスは最長24か月です。カナダは2025年4月1日から日本国籍者は最大2回参加できます。オーストラリアは追加のビザがありますが別条件です(各国政府公式)。「1年で足りるか」を先に決めると、候補が絞れます
  • これから申請する人で、年齢の判定時点で31歳以上: 日本国籍で18〜30歳とされるオーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリスは、申請できません。この場合は学生ビザ・就労ビザ・観光のどれかが現実的な選択肢になります。ただし、判定の時点は国で違います。イギリスの公式は「ビザ開始時に18歳以上、または申請時に30歳以下」とし、申請後に31歳になっても有効期間中は滞在できます。ほかの国の判定時点(申請時か入国時か)はワーホリは何歳まで?と各国の公式で確認してください。韓国は原則25歳まで(やむを得ない事情があると判断される場合は30歳)です

上限から考える計算例(オーストラリア、12か月の場合)

以下は公式の上限値だけを使った計算で、実際の過ごし方を示すものではありません。

  • 同じ雇用主のもとで通常6か月まで、という制限があります。例外・許可に該当しない場合に限り、12か月ずっと働くなら少なくとも2つ以上の雇用主が必要になります(12か月 ÷ 6か月)
  • 内務省が公式に示す例外(2024年1月1日から、政府が別に決めるまで)として、許可なく同じ雇用主のもとで6か月を超えて働けるものがあります。たとえば、同じ雇用主でも勤務地が違う場合(1つの勤務地では6か月まで)、果物の収穫・梱包などの植物・動物の栽培、自然災害の復旧作業、農業・医療・高齢者や障害者のケア・保育・観光や宿泊飲食などの重要分野です。北部オーストラリアに限り、漁業・真珠、植林・伐採、建設、鉱業も対象です。該当するかどうかは、職種と勤務地を内務省の公式ページで確認してください
  • 就学は最大4か月(17週)なので、12か月のうち学べるのは約3分の1までです。学校に17週通う場合、残りは約35週です(52週 − 17週)。この間に働いたり旅行したりします

就学の上限は国で違う

「ワーホリの就学上限」は国ごとに違うため、一律に「半年以上学ぶなら学生ビザ」とは言えません。

  • オーストラリア: 最大4か月(17週)です。これより長く学ぶなら、学生ビザを検討するよう内務省が案内しています
  • ニュージーランド: 就学・研修が合計6か月までです。半年を超えて学びたい場合に、学生ビザなど別の枠を検討します
  • イギリス: 就学は可能で、一部の課程はATAS証明書が必要です。期間の上限は本記事の公式ページでは確認できていません
  • カナダ・韓国: 就学の上限は本記事の公式ページでは確認できていません。学ぶ期間が長いときは、各国の公式サイトか大使館で確認してください

迷ったときの目安

  • 学ぶ期間が4か月以内で、残りで働いたり旅行したりしたい: ワーホリが合います(オーストラリア・ニュージーランドとも上限内)
  • 学ぶ期間が4か月を超える: オーストラリアのワーホリでは上限を超えるため、学生ビザなど就学の枠を先に検討します。ニュージーランドは6か月までなら上限内です。イギリス・カナダ・韓国は上限を公式で確認できていないため、先に確認します
  • 働くことが主目的で、同じ職場で長く働きたい: 就労ビザの条件を先に確認します
  • これから申請し、年齢の判定時点で31歳以上: ワーホリの年齢条件を満たさないので、学生ビザ・就労ビザ・観光から選びます

どのビザが取れるかは、国籍・年齢・資金・渡航目的で変わります。最終的な判断は各国政府の公式サイトか、必要に応じて大使館で確認してください。

5か国の共通点と違い

国 日本国籍の年齢 滞在期間(初回のビザ・1回の参加) 就労の制限 就学の制限
オーストラリア 18〜30歳 12か月 同じ雇用主のもとでは通常6か月まで 最大4か月(17週)
カナダ 18〜30歳 最長12か月 オープンワークパーミットで、ほとんどの雇用主のもとで働ける(一部の職種は健康診断が必要) 本記事の公式ページでは確認できず
ニュージーランド 18〜30歳 最長12か月 永続的な仕事は不可。自営(オーナーとして事業を営むこと)も不可 滞在中の就学・研修は合計6か月まで
イギリス 18〜30歳 最長24か月 ほとんどの職種で就労可。プロスポーツ選手(コーチ等を含む)としての就労は不可 一部の課程は ATAS 証明書が必要
韓国 18〜25歳(やむを得ない事情がある場合は30歳) 1年 1週間あたり最大25時間以内 本記事の公式ページでは確認できず

(出典: 各国政府公式サイト。2026年10月時点。滞在期間は初回のビザ・1回の参加の期間で、再参加や延長は別の条件です)

  • カナダ: 1回の参加で最長12か月ですが、2025年4月1日から日本国籍者は最大2回参加できます(2026年10月時点・カナダ移民局公式。詳しくはカナダ編)
  • オーストラリア: 表の12か月は初回のワーキング・ホリデービザです。追加のビザ(Second Working Holiday など)は別の条件があり、内務省公式で確認してください
  • イギリス: 表の最長24か月が上限で、延長できるのはオーストラリア・カナダ・ニュージーランドの国籍者と案内されており、日本国籍は対象外とされています(2026年10月時点・GOV.UK公式)

共通しているのは、5か国とも日本国籍なら実質的に30歳が上限(韓国だけ原則25歳)で、滞在はおおむね1年という点です。違いが大きいのは、就労の制限のかけ方です。オーストラリアは「同じ雇用主のもとで通常6か月まで」、韓国は「週25時間以内」、ニュージーランドは「永続的な仕事は不可」と、国ごとに考え方が異なります。

年齢・募集人数・申請時期の詳しい比較はワーホリは何歳まで? — 5か国の年齢上限・募集人数・申請時期を公式で確認する、ビザ申請料・必要資金・保険はワーホリの費用はいくら? — ビザ申請料・必要資金・保険を5か国の公式サイトで横並びにするで整理しています。

申請の進め方も国で違う

ワーホリは「行きたい」と思ってすぐ行ける制度ではなく、申請の進め方が国ごとに違います。

  • オーストラリア: 国外からオンラインで申請します。申請時と審査中は国外にいる必要があります。処理にかかる期間は時期によって変わるため、内務省の処理期間の案内で最新を確認してください。内務省は「ビザが下りるまで、航空券の手配や、渡航・就労・就学の約束をしないように」と案内しています(2026年10月時点・オーストラリア内務省公式)
  • カナダ: プロフィールを登録し、招待を受けてからワークパーミットを申請する流れです。日本国籍で使えるのはワーキング・ホリデーの区分です(同時点・カナダ移民局公式)
  • ニュージーランド: 申請後、ビザが発給された日から12か月以内にニュージーランドへ入国する必要があります(同時点・ニュージーランド移民局公式)
  • イギリス: 渡航の6か月前から申請でき、通常は申請後3週間ほどで結果が出ると案内されています(同時点・GOV.UK公式)
  • 韓国: 大使館指定のワーキングホリデー相談窓口を通じてのみ申請でき、個人予約や旅行会社による代理申請は受け付けていません(同時点・韓国大使館公式)

出発までに何をいつ済ませるかは、ワーホリの準備はいつから? — 出発までの手続きを逆算で整理するでまとめています。

国別の詳しい条件は個別記事で

オーストラリアとカナダは、ビザの段階や申請の流れまで含めて個別記事があります。

渡航前の英語の準備をどこまでやればいいかはワーホリ前の英語、どこまで準備すればいい? — ビザの英語要件を5か国の政府公式で確認するで、エージェントを使うかどうかは留学エージェントはどう選ぶ? — 料金モデルと、確認すべき4つのポイントで整理しています。

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留学・ワーホリのエージェントの例として、夢カナ留学の公式サイトでプランと相談の流れを確認できます。

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向かない人・注意したい点

  • 「働きながら稼いで貯める」ことが主目的の人: 就労には国ごとの上限があり、オーストラリアは同じ雇用主のもとで通常6か月まで、韓国は週25時間以内です。ワーホリはあくまで「休暇目的の滞在の中で働ける」枠で、働くことが主目的なら就労ビザを案内している国もあります
  • 「語学をしっかり学ぶ」ことが主目的の人: 就学の上限(オーストラリアは最大4か月、ニュージーランドは合計6か月)を超えて学ぶなら、学生ビザなど別の枠のほうが合う場合があります
  • 年齢の条件を過ぎている人、または過ぎそうな人: 日本国籍では多くの国が30歳まで、韓国は原則25歳までです。条件を満たすうちに申請できるかを先に確認してください

どの国が向いているかは、優先したい条件(滞在期間、働き方、費用、申請のしやすさ)で変わります。ひとつに絞って断定できるものではありません。

よくある疑問

ワーホリと留学は何が違いますか?

ワーホリは、滞在中に就労も就学もできる枠として各国が設けているビザです。ただし国ごとに、働ける時間や同じ雇用主のもとで働ける期間、学べる期間に上限があります。たとえばオーストラリアは同じ雇用主のもとで働けるのは通常6か月まで、就学は最大4か月(17週)まで、ニュージーランドは就学・研修が合計6か月までです(2026年10月時点・各国政府公式)。学ぶことが主目的の場合は、学生ビザなど別の枠を公式に案内している国もあります。目安として、学ぶ期間が4か月以内でその他は働いたり旅行したりしたいならワーホリが合います。4か月を超えて学ぶ場合、オーストラリアは上限超えで学生ビザを検討し、ニュージーランドは6か月までなら上限内です。働くことが主目的なら就労ビザを先に確認します。

ワーホリは何歳までですか? 1年しか行けませんか?

日本国籍の場合、オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリスは18〜30歳、韓国は18〜25歳(やむを得ない事情があると判断される場合は30歳)です。初回のビザ・1回の参加で滞在できる期間は、オーストラリア12か月、カナダ最長12か月、ニュージーランド最長12か月、韓国1年、イギリスは最長24か月です。1年で終わりとは限らず、カナダは2025年4月1日から最大2回参加でき、オーストラリアには追加のビザがありますが、再参加・追加は別の条件です(2026年10月時点・各国政府公式)。

ワーホリで行ける国は全部でいくつありますか?

外務省の「ワーキング・ホリデー制度」ページによると、日本は1980年のオーストラリアを皮切りに、32か国・地域との間でこの制度を導入しています(令和8年4月1日現在・外務省)。国・地域名と制度開始年の一覧は、記事内の表で確認できます。本記事は、このうち各国政府の公式サイトで確認できた5か国(オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリス・韓国)を扱っています。

次に国を絞りたい場合は、年齢・滞在期間・就労制限・必要資金を8か国で並べたワーホリの国選び — 年齢・期間・就労制限・必要資金を8か国の公式で比較も参考にしてください。

まとめ

ワーホリは、日本国籍なら多くの国で18〜30歳、滞在はおおむね1年、働くことも学ぶことも組み合わせられるビザです。ただし就労・就学の上限、申請の進め方は国ごとに違い、自由に何でもできる枠ではありません。まず年齢と優先したい条件を整理し、国別の記事と各国政府の公式サイトで最新の条件を確認してください。数字は改定で変わることがあるため、出発が近づいたら必ず公式ページで再確認をおすすめします。

ニュージーランドのワーキングホリデーの条件はワーホリでニュージーランドへ行くなら — Japan Working Holiday Visaの年齢・資金・就学の上限をNZ移民局公式で確認するで、公式情報から整理しています(2026年10月時点)。イギリスのYouth Mobility Schemeの条件はワーホリでイギリスへ行くなら — Youth Mobility Scheme visaの抽選・費用・資金をGOV.UK公式で確認するで、公式情報から整理しています(2026年10月時点)。

ワーホリでどのくらい働けるか、国ごとの就労ルールと最低賃金の比べ方はワーホリの仕事、4か国の就労ルールと最低賃金を公式で比較で整理しています(2026年10月時点)。