通勤電車の中でイヤホンをつけ、スマホに向かって小さく英語をつぶやく。隣に人が座っていても、誰も振り返らない——そんな光景が、この数年で珍しくなくなりました。話している相手は人間の講師ではなく、AIです。「ai 英会話」と検索して出てくるアプリの多さに、結局どれを選べばいいのか迷ったことはありませんか。

この記事の要点

  • AI英会話アプリは「音声を認識してその場でフィードバックする」という点は共通していますが、フィードバックの出し方や練習形式はサービスによって異なります(2026年9月時点・各社公式)
  • 料金は月額3,800円台から、年額一括なら1か月あたり1,650円台まであります。人間講師のオンライン英会話と比べて必ず安いわけではありません(同時点・同公式)
  • 話す相手が人間かAIかという違いそのものが、向き・不向きを分けます

AI英会話アプリ、何を比べればいいのか

AI英会話アプリを比較するときに確認したいのは、大きく分けると次の3点です。

  1. 音声認識・フィードバックの方式(何を、どうやって直してくれるか)
  2. 料金体系(月額か年額か、無料でどこまで試せるか)
  3. 人間講師のオンライン英会話との違い(そもそも何のためにAIを使うのか)

ここでは、公式情報を比較する例として、「スピーク(Speak)」と、代表的なAI英会話アプリの一つである「トーキングマラソン」を取り上げ、公式サイトの情報だけで仕組みと料金を確認します。

仕組みの違い — 何を、どうフィードバックするか

スピーク(Speak) は、OpenAIとのパートナーシップを掲げるAI英会話アプリです。公式サイトでは、会話中に出てきた不自然な表現をAIがその場でフィードバックし、そのフィードバックをもとに利用者専用のスピーキングレッスンを自動生成する、と説明されています。声に出した英語を音声認識で評価し、発音や言い回しへのフィードバックをその場で返す仕組みです(2026年9月時点・スピーク公式サイト)。

トーキングマラソン は、人間講師ではなくスマホを相手に練習する設計を明確に打ち出しているアプリです。「6秒瞬間英作文」(日本語のお題に対して6秒以内に英語で答える)や「800スキット」(会話シーン別のトレーニング)を、音声認識を使った判別システムで繰り返す方式です。新機能の「AIフラッシュトレーニング」では、AIが回答を評価・解説します(同時点・トーキングマラソン公式サイト)。

どちらも「音声認識+その場でのフィードバック」という骨格は共通していますが、スピークは自由な発話に対する添削とレッスンの自動生成、トーキングマラソンは決まった型の瞬発力トレーニングという、練習の重心が違う点は覚えておくとよさそうです。

料金の比較

サービス・プラン 月額(単体) 年額(1か月あたり) 無料体験
スピーク(Speak)プレミアム 3,800円 19,800円(1か月あたり1,650円) 7日間・全機能利用可
スピーク(Speak)プレミアムプラス 5,800円 29,800円(1か月あたり2,483円) 同上
トーキングマラソン 3,980円(税込4,378円) 36,696円・税込一括(1か月あたり2,780円・税込3,058円) 3日間・有料版フル機能・自動課金なし(無料プランは1日1スキットまで継続利用可)

(出典: 各社公式サイト。2026年9月時点。スピークの無料体験は、終了24時間前までにキャンセルしないと選択したプランの決済が自動的に開始されます(スピーク公式ヘルプより)。プレミアムとプレミアムプラスの主な違いは、カスタムレッスン〔メイドフォーユー〕の利用回数〔プレミアムは1日3レッスンまで・プレミアムプラスは無制限〕と、個別化された学習プランの有無〔プレミアムプラスのみ〕です(スピーク公式ヘルプの比較表より))

ここで正直に書いておきたい事実があります。人間講師のオンライン英会話であるDMM英会話は、毎月8レッスン(1回25分)のスタンダードプランが2ヶ月目以降月4,880円、毎日1レッスンのプランでも月6,980円と案内されています(2026年9月時点・DMM英会話公式サイト)。レッスンの回数・時間の設計が違うため単純な比較はできませんが、「AIの方が人間講師より安い」と決めつけられるほどの価格差ではありません。

人間講師との違い

AI英会話アプリと、DMM英会話のような人間講師のオンライン英会話は、話す相手そのものが違います。人間講師との会話では、間の取り方や話題の脱線、聞き返しといった、あらかじめ決まっていないやり取りが起こります。一方、AI英会話アプリは音声認識とあらかじめ用意された評価の仕組みに沿って応答するため、練習の型自体は比較的一定になりやすいと考えられます。

どちらが優れているという話ではなく、目的によって向いている場面が異なります。人間講師のオンライン英会話を選ぶときの基準は、オンライン英会話はどう選ぶ? — レッスン時間・予約のしやすさ・講師の国籍を公式サイトの料金表で比較するで整理しています。

AI英会話アプリが向かない人

  • 面接や商談のように、人との実践的なやり取りの中で生まれる予測できない会話を練習したい人には、AIとの対話だけでは足りない可能性があります
  • 毎日アプリを開く習慣がないと、月額・年額の料金に見合った使い方にならない可能性があります
  • 発音や言い回しの細かい添削よりも、まず基礎文法やリスニングを固めたい人には、別の学習方法の方が合っている可能性があります

逆に、人に見られる緊張感なく何度でも言い直したい人や、講師の予約を待たずにすきま時間で練習したい人には、AI英会話アプリの仕組みが合いやすいと考えられます。

ワーホリ前の英語準備との組み合わせ

AI英会話アプリは、単体での学習だけでなく、ワーホリ・留学前の英語準備の一部として使われることもあります。出発前にどこまで英語を準備しておくべきかという整理は、ワーホリ前の英語、どこまで準備すればいい?で扱っています。

よくある疑問

AI英会話アプリと人間講師のオンライン英会話、どちらが安いですか?

一概には言えません。本記事で比較したAI英会話アプリは、スピーク(Speak)プレミアムが年額19,800円(1か月あたり1,650円)、トーキングマラソンが月額3,980円(税込4,378円)からです(2026年9月時点・各社公式)。一方、人間講師のオンライン英会話であるDMM英会話は、毎月8レッスン(1回25分)のスタンダードプランが2ヶ月目以降月4,880円からと案内されています(同時点・同社公式)。レッスン回数や1回の長さが異なるため単純比較はできませんが、AI英会話アプリの方が必ず安いとは限りません。

AI英会話アプリはどんな仕組みでフィードバックしてくれるのですか?

サービスによって方式が異なります。スピーク(Speak)は音声を認識し、不自然な表現をその場で指摘したうえで、そのフィードバックをもとに個人向けのレッスンを自動生成する仕組みです。トーキングマラソンは音声認識を使って6秒以内の瞬間発話を判定するトレーニングを繰り返す方式で、「AIフラッシュトレーニング」機能ではAIが回答を評価・解説します(2026年9月時点・各社公式サイト)。

AI英会話アプリは無料で試せますか?

無料の範囲はサービスによって異なります。スピーク(Speak)は7日間、全機能を使える無料体験を用意していますが、終了24時間前までにキャンセルしないと選択したプランの決済・購読が自動的に開始される仕組みです(公式ヘルプより)。トーキングマラソンは3日間、有料版と同じ機能をフルに使える無料体験(自動課金なし)に加えて、無料プランでも1日1スキットまでは継続して利用できます(2026年9月時点・各社公式サイト)。

英会話の練習の先に、留学を考えるなら

AI英会話アプリの選び方とは別の話として、実際に海外で英語を使う留学やワーホリを考える方向けの情報です。アプリでの練習で十分な方や、留学の予定がない方は、読み飛ばして問題ありません。

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まとめ

AI英会話アプリは、音声認識とその場のフィードバックという骨格は共通していても、何を練習させるか・料金体系・無料の範囲はサービスごとに違います。人間講師のオンライン英会話より必ず安いわけでもありません。「AIか人間か」ではなく、自分がいま鍛えたい部分に仕組みが合っているかで選ぶことをおすすめします。

無料の公式教材だけで独学する場合の範囲と限界は英会話の独学、公式の無料教材はどこまで使える?で整理しています。

試験の形で英語力を確かめたい場合は、TOEICの勉強法、公式情報で確かめる順番とCEFR対応も参考にしてください。