デスクの下に置いた折りたたみ式のパネルヒーターと、リビングの隅に置いた据置型のパネルヒーター。同じ「パネルヒーター」という名前でも、掲載の消費電力が一定で続くと仮定して1日8時間×30日使った場合の電気代は約1,190円から約8,928円まで幅がある。何が違うのか、公式仕様から確かめてみる。
この記事の要点
- デロンギ公式仕様(マイカパネルヒーター HMP1200J-WH/HMP900J-B)の据置型はMIN(弱)450〜600W・MAX(強)900〜1,200Wの2段階。31円/kWhで1日8時間×30日使うとMINで約3,348〜4,464円、MAXで約6,696〜8,928円です(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書にもとづく計算例)
- デスク下用(アイリスオーヤマ公式APH-16B・山善公式YPHS-160、いずれも定格160W)は、定格が一定で続くと仮定すると1か月約1,190円で、据置型のMAXよりかなり安く計算できます。ただし実際の消費電力量は温度調節で変わり、山善公式の取扱説明書では位置3で約125Wh・位置5で約155Wh(1時間あたり)という実測に近い値も示されています(31円/kWhで算出。2026年9月時点・各社公式仕様)
- 消費電力が同じ1,200Wなら、パネルヒーターもオイルヒーターも電気代は同じです。違うのは電気代ではなく、オイルを使わず本体パネルから放熱する仕組みと、液体オイルを介してゆっくり熱を保つ仕組みという暖まり方の違いです
デロンギ・山善公式仕様に見る消費電力 — 据置型は450〜1,200W級
デロンギの「マイカパネルヒーター」は、雲母(マイカ)を使った板状の発熱体を内蔵し、電力切替えダイヤルでMIN(弱)・MAX(強)の2段階に切り替えます。公式の取扱説明書によると、型式番号HMP1200J-WH(適用畳数8畳まで)はMIN600W・MAX1200W、HMP900J-B(適用畳数6畳まで)はMIN450W・MAX900Wです(2026年9月時点・デロンギ・ジャパン公式取扱説明書)。
山善の「オイルレスヒーター DOL-JJ12(B)」(2025年10月より旧型式DOL-J122(BK)から型番変更)は、消費電力1200Wで出力を弱・中・強の3段階に切り替えます。公式の取扱説明書には最大電力運転時(強)の目安として「1時間あたり約37.2円」(同社の31円/kWh基準)と、適用畳数「最大約8畳まで(コンクリート住宅・断熱材ありの場合)」が明記されていますが、弱・中それぞれの消費電力は確認した公式商品ページ・取扱説明書には記載がありません(2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。特定製品の推奨ではなく、公式仕様にもとづく計算例として以下で使用します。
いずれの製品も、設定した温度を保つようサーモスタットが自動でON/OFFを繰り返す仕組みを備えています。デロンギ公式の取扱説明書にはサーモスタットダイヤルで運転を休止させる操作が、山善公式の取扱説明書には温度設定5段階(16/19/22/25/28℃)で設定温度を保つように運転する仕様が、それぞれ記載されています(2026年9月時点・各社公式取扱説明書)。常にMIN/MAXの数値のまま動き続けるわけではないため、以下の試算は運転し続けた場合の上限に近い目安です。
デスク下用は定格160W、温度調節で実際の消費電力量は変わる
デスクの下や足元だけを暖める小型パネルヒーターは、消費電力がぐっと下がります。アイリスオーヤマ公式の「デスクパネルヒーター APH-16B」、山善公式の「パネルヒーター YPHS-160」はいずれも定格160Wです(2026年9月時点・各社公式仕様)。ただし定格は最大値で、実際の消費電力量は温度調節によって変わります。山善公式の取扱説明書によると、YPHS-160は電源/温度調節つまみを1〜5の5段階で調整でき、目盛3で消費電力量(1時間あたり)約125Wh・電気代約3.9円、目盛5で約155Wh・約4.8円という、室温15℃で測定した実測に近い値が示されています(いずれも31円/kWh基準。2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。以下の160Wの表は、定格消費電力がそのまま1時間続いたと仮定した計算例です。アイリスオーヤマ公式は、この製品(APH-16B)の電気代目安を「約5円(1時間あたり・31円/kWh基準)」と案内しています(2026年9月時点・同社公式)。
1時間・8時間・1か月使った場合の電気代
目安単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会・税込)で、1時間・8時間・1か月(30日×8時間=240時間)使った場合の電気代を計算しました。比較用にエアコンの電気代は1時間いくら?と同じ公式仕様(6畳向け470W・10畳向け870W)も並べています。
| 暖房器具・型番(例) | 消費電力(メーカー公式仕様) | 1時間 | 1日8時間 | 1か月(240時間) |
|---|---|---|---|---|
| デロンギ マイカパネルヒーター HMP900J-B MIN(弱) | 450W | 約14.0円 | 約112円 | 約3,348円 |
| エアコン暖房(6畳向けモデル) | 470W(定格) | 約14.6円 | 約117円 | 約3,497円 |
| デロンギ マイカパネルヒーター HMP1200J-WH MIN(弱) | 600W | 約18.6円 | 約149円 | 約4,464円 |
| エアコン暖房(10畳向けモデル) | 870W(定格) | 約27.0円 | 約216円 | 約6,473円 |
| デロンギ マイカパネルヒーター HMP900J-B MAX(強) | 900W | 約27.9円 | 約223円 | 約6,696円 |
| デロンギ マイカパネルヒーター HMP1200J-WH MAX(強) | 1200W | 約37.2円 | 約298円 | 約8,928円 |
| 山善 オイルレスヒーター DOL-JJ12(B) 強(最大) | 1200W | 約37.2円 | 約298円 | 約8,928円 |
(消費電力×使用時間×31円/kWhで算出した当サイトの計算例。特定製品の推奨ではありません。エアコンの数値はパナソニック公式CS-224DFL・CS-284DFL仕様ページの定格消費電力にもとづきます。各掲載電力が一定で続いた場合の費用比較で、同じ室温・暖房効果を得る比較ではありません。470W/870Wは定格値で、公式仕様では6畳向けモデル(CS-224DFL)が125〜1,280W、10畳向けモデル(CS-284DFL)が125〜1,390W程度まで変動します。2026年9月時点)
デスク下用の160W級は次の通りです。
| 暖房器具・型番(例) | 消費電力(メーカー公式仕様) | 1時間 | 1日8時間 | 1か月(240時間) |
|---|---|---|---|---|
| アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター APH-16B | 160W | 約5.0円 | 約40円 | 約1,190円 |
| 山善 パネルヒーター YPHS-160 | 160W | 約5.0円 | 約40円 | 約1,190円 |
(各社公式仕様の消費電力(W)に31円/kWhを掛けた当サイトの計算例です。定格160Wが一定で続いたと仮定した計算例で、特定製品の推奨ではありません。2026年9月時点)
山善公式の取扱説明書には、YPHS-160の温度調節つまみの位置ごとに測定した消費電力量と電気代目安も掲載されています。
| 温度調節つまみの位置 | 消費電力量(1時間あたり) | 1時間 | 1日8時間 | 1か月(240時間) |
|---|---|---|---|---|
| 位置3 | 約125Wh | 約3.9円 | 約31.0円 | 約930円 |
| 位置5 | 約155Wh | 約4.8円 | 約38.4円 | 約1,153円 |
(山善公式取扱説明書に記載の消費電力量(Wh・室温15℃で測定)に31円/kWhを掛けた計算例です。同社公式の1時間あたり電気代(位置3で約3.9円・位置5で約4.8円)とも一致します。定格160Wとは別の、実測に近い値です。2026年9月時点・山善公式取扱説明書)
オイルヒーターとの違い — 同じWなら電気代は同じ、違うのは暖まり方
上の表では、デロンギのマイカパネルヒーター(MAX・1200W)と山善のオイルレスヒーター(強・1200W)を並べています。消費電力がどちらも1200Wであるため、31円/kWhで計算すると1時間約37.2円・1か月約8,928円とまったく同じ電気代になります。この関係はメーカーや暖房方式が変わっても成り立つ、消費電力(W)と単価だけで決まる掛け算の結果です。オイルヒーターの電気代は1か月いくら?で確認したデロンギ公式仕様の強運転(1200W)も、同じ計算式にあてはめると同額になります。
電気代が同じでも、暖まり方や使い勝手は方式によって異なります。デロンギ公式によると、マイカパネルヒーターは雲母(マイカ)板を発熱体に使い、液体のオイルを使わずに本体パネルから直接放熱する仕組みです。対してオイルヒーターは、本体内部に密封したオイルを介して熱をゆっくり放出するため、電源を切った後も本体の余熱が続くという特徴があります(前出のオイルヒーター記事で確認しています)。山善公式のオイルレスヒーターも同様にオイルを使わない仕組みで、「無風で空気を汚さず、お部屋を静かにやさしく暖める」と案内されています(2026年9月時点・山善公式)。パネルヒーターはオイルヒーターに比べて本体が軽く(デロンギ公式でHMP1200J-WH約5.9kg・HMP900J-B約5.6kg、山善公式でDOL-JJ12(B)約5.5kg)、キャスター付きで移動させやすい点も使い勝手の違いです。
向く部屋・向かない部屋
向いているのは、公式が示す適用畳数に収まる脱衣所・子ども部屋・寝室です。デロンギ公式の適用畳数はHMP1200J-WHが8畳まで、HMP900J-Bが6畳まで(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書)、山善公式のDOL-JJ12(B)も最大約8畳(コンクリート住宅・断熱材ありの場合)が目安です(2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。ファンを使わないため送風音が少なく、在宅ワーク中の部屋や、就寝前に寝室を暖めておく用途に使いやすい暖房です。ただしデロンギ公式の取扱説明書は、就寝時・外出時・お手入れの際は電源プラグを抜くよう案内しており、眠っている間つけたままにする使い方は想定されていません(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書)。子ども部屋で使う場合も、同取扱説明書は子ども・乳幼児・自分で本機の温度を調節できない方が近くにいる場合は必ず操作できる大人が付き添うよう案内しています(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書)。デスク下で足元だけを暖めたい場合は、160W級のデスクパネルヒーター(アイリスオーヤマ公式APH-16B・山善公式YPHS-160)なら電気代をさらに抑えられます。
一方、公式の適用畳数を超える10畳以上の広いリビングには向きにくい面があります。適用畳数を超える部屋でMAX(強)運転を長時間使うと、上の表の通り電気代もかさむ計算になります。エアコン暖房(6畳向けモデルの例で1時間約14.6円、10畳向けモデルの例で約27.0円)は、ヒートポンプの仕組みで少ない消費電力でも部屋全体を暖められるため、広い部屋を長時間暖めるのであればエアコンの方が効率的です(仕組みはセラミックファンヒーターの電気代は1時間いくら?で資源エネルギー庁・ダイキン工業の公式情報を整理しています)。ただしこれは各掲載電力が一定で続いた場合の費用比較で、同じ室温・暖房効果を得る比較ではありません。470W/870Wは定格値で、公式仕様では6畳向けモデル(CS-224DFL)が125〜1,280W、10畳向けモデル(CS-284DFL)が125〜1,390W程度まで変動します(2026年9月時点・パナソニック公式仕様)。
電気代を抑える使い方
デロンギ公式の取扱説明書では、運転開始時は本体を早く温めるためサーモスタットダイヤルを「6」(高温設定)にしたうえで「MAX(強)」から運転を始め、部屋が暖まったら「MIN(弱)」に切り替える使い方が案内されています。小さめの部屋であれば、運転開始時から「MIN(弱)」でも十分な暖房効果が得られる場合があるともしています(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書)。外気温や部屋の広さ、断熱性能に応じて弱運転を積極的に使うことが、電気代を抑える基本になります。
山善公式のオイルレスヒーターDOL-JJ12(B)には、運転時間を指定できる入タイマー(1〜24時間)と、入タイマー使用時に5時間で自動停止する機能が搭載されています(2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。つけっぱなしを防ぎたい場合に活用できます。デスク下用のYPHS-160では、温度調節つまみを低めの位置(位置3など)にすると、上の表の通り消費電力量・電気代をさらに抑えられます(2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。
電気代そのものを見直すなら、契約している電力会社やプランを確認するのも一つの手です。電力会社の切り替え方法とデメリットで仕組みと手順を、「夜間は電気代がおトク」のチラシを見かけたらで時間帯別プランの向き不向きを整理しています。脱衣所やトイレでの即暖性を重視するならセラミックファンヒーターの電気代は1時間いくら?、体の一部だけを暖めたい場合はこたつの電気代は1時間いくら?もあわせてご覧ください。同じ輻射式で消費電力帯も近いカーボンヒーター・ハロゲンヒーターとの比較はカーボンヒーター・ハロゲンヒーターの電気代は1時間いくら? — 遠赤外線ヒーターも同じW・同じ時間なら同額で整理しています。
よくある疑問
パネルヒーターの電気代は1時間あたりいくらですか?
デロンギ公式仕様の例(マイカパネルヒーター HMP1200J-WH/HMP900J-B)では、消費電力はMIN(弱)450〜600W・MAX(強)900〜1,200Wの2段階です。31円/kWhで計算すると、1時間あたりMIN約14.0〜18.6円、MAX約27.9〜37.2円になります(2026年9月時点・デロンギ公式取扱説明書にもとづく計算例)。デスク下用の160W級(アイリスオーヤマ公式APH-16B・山善公式YPHS-160)ではさらに安く、1時間約5.0円です。
パネルヒーターとオイルヒーター、電気代はどちらが安いですか?
消費電力(W)が同じであれば電気代は同じです。たとえば1,200Wで運転した場合、パネルヒーター(デロンギ公式HMP1200J-WHのMAX・山善公式DOL-JJ12(B)の強)は、1時間約37.2円・1か月(1日8時間×30日)で約8,928円になり、同じ1,200Wのオイルヒーターの強運転と計算上は同額になります(31円/kWhで算出。2026年9月時点・各社公式仕様にもとづく計算例)。違うのは電気代ではなく、デロンギ公式によるとマイカ(雲母)板を発熱体に使うパネルヒーターは液体のオイルを使わず本体パネル自体が放熱するのに対し、オイルヒーターは密封したオイルを介してゆっくり熱を放出し、電源を切った後も暖かさが続く点です。
デスク下で使う足元用パネルヒーターの電気代はいくらですか?
アイリスオーヤマ公式「デスクパネルヒーター APH-16B」・山善公式「パネルヒーター YPHS-160」はいずれも定格160Wです。定格が一定で続くと仮定して31円/kWhで計算すると1時間約5.0円、1日8時間で約40円、1か月(240時間)使い続けた場合で約1,190円です(2026年9月時点・各社公式仕様にもとづく計算例)。ただし実際の消費電力量は温度調節によって変わり、山善公式の取扱説明書ではYPHS-160の温度調節つまみの位置3で約125Wh(1時間約3.9円)・位置5で約155Wh(1時間約4.8円)という実測に近い値も示されています(2026年9月時点・山善公式取扱説明書)。据置型のMAX(強・900〜1,200W級)と比べるとかなり安く、脱衣所全体よりも足元だけを暖めたい場合に向いています。
パネルヒーターの電気代を抑える方法のひとつ — 契約の見直し
パネルヒーターの電気代を気にする方の中には、使い方を変えるだけで十分という方も、今の契約で納得している方もいます。その場合は読み飛ばして問題ありません。電気の契約そのものを見直したい方に向けて、比較の候補を挙げておきます。
まとめ
パネルヒーターの電気代は、据置型(デロンギ公式仕様MIN450〜600W・MAX900〜1,200W)で1か月あたり約3,348円〜約8,928円、デスク下用(アイリスオーヤマ・山善公式仕様、定格160W)で定格が一定で続くと仮定して約1,190円と、用途によって大きく異なります。デスク下用は温度調節つまみの位置によって実際の消費電力量が変わり、山善公式の取扱説明書では位置3で約125Wh・位置5で約155Wh(1時間あたり)という実測に近い値も示されています。据置型もサーモスタットが自動でON/OFFを繰り返す仕組みのため、常に掲載の数値のまま動き続けるわけではありません。消費電力(W)が同じであれば、パネルヒーターとオイルヒーターの電気代は計算上まったく同じです。違うのはオイルを使わずパネル自体が放熱する仕組みと、液体オイルを介してゆっくり熱を保つ仕組みという暖まり方です。公式の適用畳数(6〜8畳)に収まる脱衣所や子ども部屋、就寝前の暖房には向く一方、それを超える広いリビングを長時間暖めるならエアコンの方が効率的です。デスク下の足元だけを暖めたい場合は、160W級のデスクパネルヒーターの温度調節を低めにすると電気代を抑えられます。
ほかの家電の電気代も比べたい場合は、家電の電気代 早見表でまとめて確認できます。
デスク下などで足元だけを温める機器は、足元ヒーターの電気代は1時間・8時間でいくら?で消費電力別にまとめています。




