2026年9月末から、電力各社が「2026年11月1日からの電気料金の見直し」を相次いで発表しています。どの会社が、いつから、どのプランで、いくら変わるのかを、各社の報道発表で確認できる範囲で一覧にしました。北陸電力の値上げがいつからかについては、確認した資料(2026年10月9日掲載分までのプレスリリース)では見直しの発表も適用日も確認できませんでした(2026年10月14日時点)。
この記事の要点
- 大手電力10社のうち、北海道・東北・東京・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄の9社が、2026年11月1日からの電気料金の見直しを2026年9月25日〜29日に発表しています。北陸電力は、2026年10月14日時点で改定の発表を確認できていません(各社公式)。なお関西電力の低圧の首都圏エリアは、2026年10月5日に別途発表されています
- 見直しの理由は、一般送配電事業者の託送料金の変更を小売の電気料金に反映するためです(各社公式)
- 東京電力の従量電灯B(規制料金)では、月の増額のほぼ全部が契約アンペアで決まります。30Aなら基本料金が240.93円増え、使用量による増額は100kWhあたり5円です(税込・燃料費調整額と再エネ賦課金を除く)
- 各社が公表したモデル影響額は、契約種別・使用量・燃料費調整額の月などの前提が異なり、そのまま会社間で比較できません
- 自分に関係があるかは、検針票のプラン名と、契約している会社の料金単価表で確認できます
何が起きているのか — 託送料金の見直しを電気料金に反映
電気料金には、送電線や配電線などを使う料金である「託送料金」が含まれています。2026年11月1日から一般送配電事業者の託送料金が見直されるため、各電力会社が、その変動分を電気料金に反映する見直しを発表しました。託送料金の仕組みや見直しの経緯は託送料金とはで整理しています。
大手電力10社の発表一覧
「発表日」は、各社が公表した日付です(2026年10月14日時点)。規制料金(特定小売供給約款)の変更を経済産業大臣に届け出たと各社が発表した会社を「届出」と記しました。
| 会社 | 発表日 | 適用日 | 届出 |
|---|---|---|---|
| 北海道電力 | 2026年9月25日 | 2026年11月1日 | 規制料金の変更を9月25日に届出 |
| 東北電力 | 2026年9月28日 | 2026年11月1日 | 規制料金の変更を届出 |
| 東京電力エナジーパートナー | 2026年9月29日 | 2026年11月1日 | 規制料金の変更を9月29日に届出 |
| 中部電力ミライズ | 2026年9月29日 | 2026年11月1日 | 規制料金の変更を9月29日に届出 |
| 北陸電力 | 2026年10月14日時点で改定の発表を確認できず | — | — |
| 関西電力 | 2026年9月29日(低圧の首都圏エリアは2026年10月5日) | 2026年11月1日(低圧の首都圏エリアも2026年11月1日) | 規制料金の変更を9月29日に届出 |
| 中国電力 | 2026年9月28日 | 2026年11月1日 | 規制料金の変更を9月28日に届出 |
| 四国電力 | 2026年9月29日 | 2026年11月1日(低圧自由料金プランは12月分料金から) | 規制料金の変更を9月29日に届出 |
| 九州電力 | 2026年9月28日 | 2026年11月1日ご使用分から(日割り計算あり) | 規制料金の変更を9月28日に届出 |
| 沖縄電力 | 2026年9月28日 | 2026年11月1日(10月31日をまたぐ使用月は日割り) | 規制料金の変更を9月28日に届出 |
北陸電力は、公式サイトのプレスリリース一覧(2026年10月9日掲載分まで)に、電気料金の見直しに関する発表を確認できませんでした。「見直しがない」と断定できる資料は確認していないので、契約している場合は北陸電力の最新の案内を確認してください。
対象プランと公式確認先
各社の発表から読み取れる対象は次のとおりです。ここに書いていない項目は、各社公式で確認してください。
| 会社 | 規制料金(従量電灯など) | 自由料金プラン | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 北海道電力 | 11月1日から見直し | 低圧自由料金も見直しの表に掲載 | hepco.co.jp/wheeling_fee_revise/ |
| 東北電力 | 11月1日から見直し | 各社公式で確認 | tohoku-epco.co.jp/information/1248862_2521.html |
| 東京電力エナジーパートナー | 従量電灯・低圧電力・臨時電灯・臨時電力など | 関東エリア(スタンダード、プレミアム、スマートライフ、電化上手等)と関東エリア以外で単価表が別。北陸エリアの電気料金の見直しは実施しないとしている | tepco.co.jp/ep/private/plan/teiatsu_minaoshi_2026.html |
| 中部電力ミライズ | 特定小売供給約款で契約している人が対象 | 各社公式で確認 | miraiz.chuden.co.jp/info/press/1218392_1938.html |
| 北陸電力 | 発表を確認できず | 発表を確認できず | rikuden.co.jp/press/ |
| 関西電力 | 11月1日(規制料金は9月29日に届出) | 首都圏エリアの低圧「はぴeプラス」は2026年10月5日に発表済み(下の表)。そのほかは各社公式で確認 | kepco.co.jp/corporate/pr/2026/ ・ kepco.co.jp/corporate/notice/notice_pdf/20261005_1.pdf |
| 中国電力 | 11月1日から見直し | 各社公式で確認 | energia.co.jp/press/2026/16629.html |
| 四国電力 | 11月1日から見直し | 低圧自由料金は11月の検針日以降の使用分が対象で、12月分料金から | yonden.co.jp/press/2026/ |
| 九州電力 | 従量電灯Bなど、11月1日ご使用分から | 自由料金メニューも供給条件等の見直しを行うとしている(内容は別紙) | kyuden.co.jp/press/2026/h260928-1.html |
| 沖縄電力 | 11月1日(10月31日をまたぐ使用月は日割り) | 各社公式で確認 | okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2026/260928.pdf |
(2026年10月時点・各社公式)契約が規制料金か自由料金プランかは、検針票の契約種別で確認できます。
関西電力の首都圏エリア(低圧)の見直し
関西電力は2026年10月5日に、首都圏エリアの低圧分野の電気料金メニュー「はぴeプラス」の見直しを2026年11月1日から行うと発表しました。9月29日の発表時点では、首都圏エリアの低圧の電気料金メニューは準備が整い次第、別途お知らせするとされていました。対象の首都圏エリアは、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都(島嶼地域を除く)、神奈川県、山梨県、静岡県(富士川以東)です。「はぴeプラス」はご家庭等で電灯や小型機器を使う人向けのメニューです。
| 項目 | 区分 | 見直し前 | 見直し後(2026年11月1日から) |
|---|---|---|---|
| 基本料金 | 契約電力6kW以下(1契約) | 830.72円 | 1,071.65円 |
| 基本料金 | 契約電力6kW超の最初の6kWまで(1契約) | 1,716.44円 | 2,198.30円 |
| 基本料金 | 契約電力6kW超過(6kWをこえる1kWにつき) | 295.24円 | 375.55円 |
| 電力量料金 | 第1段階(最初の120kWhまで・1kWh) | 29.99円 | 30.04円 |
| 電力量料金 | 第2段階(120kWhをこえ300kWhまで・1kWh) | 36.43円 | 36.48円 |
| 電力量料金 | 第3段階(300kWh超過分・1kWh) | 40.47円 | 40.52円 |
(税込・2026年10月5日発表の関西電力の資料)事務所や工場向けの「動力おとくプラス」も同じ資料で見直しが発表されています。首都圏エリアのモデル影響額は、この資料(10月5日発表)には記載がありません(2026年10月時点)。この記事では試算していません。
各社が公表したモデル影響額
各社が公表した、家庭向けの主なモデルの影響額です。金額は税込で、前提が会社ごとに異なります。
| 会社 | モデル | 見直し前 | 見直し後 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道電力 | 従量電灯B・30A・230kWh | 11,115円 | 11,596円 | +481円(+4.3%) |
| 東北電力 | 従量電灯B・30A・260kWh | (見直し前比) | 8,689円 | +485円(+5.9%) |
| 東京電力エナジーパートナー | 従量電灯B・30A・260kWh | 9,307円 | 9,561円 | +254円 |
| 中部電力ミライズ | 従量電灯B・30A・260kWh | 9,252円 | 9,647円 | +395円 |
| 北陸電力 | 2026年10月14日時点で改定の発表を確認できず | — | — | — |
| 関西電力 | 従量電灯A・260kWh | 6,175円 | 6,582円 | +407円(+6.6%) |
| 中国電力 | 従量電灯A・260kWh | 8,742円 | 9,105円 | +363円(+4.2%) |
| 四国電力 | 従量電灯A・260kWh | 8,894円 | 9,372円 | +478円 |
| 九州電力 | 従量電灯B・30A・250kWh | 6,876円 | 7,243円 | +367円 |
| 沖縄電力 | 従量電灯・260kWh | 9,174円 | 9,764円 | +590円(+6.4%) |
(2026年10月時点・各社公式。東北電力の発表には、見直し前の金額そのものは記載されておらず、見直し前と比べて485円増(+5.9%)の8,689円としています)
金額の前提は会社ごとに違う
上の表の金額には、会社ごとに次のような前提の違いがあります。
- 北海道電力: 消費税等相当額と再エネ賦課金(4円18銭/kWh)を含み、燃料費等調整額は含まない
- 東北電力: 2026年10月分の燃料費調整単価(国の電気・ガス料金支援▲3円50銭/kWhを含む▲10円14銭/kWh)と再エネ賦課金(4円18銭/kWh)、消費税等相当額を含む
- 東京電力エナジーパートナー: 2026年11月分の燃料費調整単価(▲5円33銭/kWh)と再エネ賦課金(4円18銭/kWh)、消費税等相当額を含む
- 中部電力ミライズ: 口座振替の初回引き落とし割引後。2026年11月分の燃料費調整額と再エネ賦課金を含む
- 関西電力: 口座振替割引と消費税等相当額を含み、燃料費調整額と再エネ賦課金は含めていない
- 中国電力: 2026年10月分の燃料費調整額(国の支援に係る特別措置を除く)と再エネ賦課金を含む
- 四国電力: 2026年11月分の燃料費調整単価を用い、再エネ賦課金、口座振替割引、ありがとう割引、消費税等相当額を含む
- 九州電力: 口座振替割引、消費税等相当額、2026年10月分の燃料費等調整額(国の支援▲3円50銭/kWhを含む)、再エネ賦課金、離島ユニバーサルサービス調整額を含む
- 沖縄電力: 消費税等相当額、2026年10月分の燃料費等調整額、再エネ賦課金、国の電気料金支援による割引を含む
(2026年10月時点・各社公式)
契約種別、使用量、燃料費調整額の月、割引の有無が異なるため、たとえば「北海道電力の481円」と「関西電力の407円」の大小を比べても、どちらの会社の負担が重いかは分かりません。東北電力と沖縄電力、九州電力は2026年10月分の燃料費調整額(国の支援を含む)で、東京電力エナジーパートナーや中部電力ミライズ、四国電力は2026年11月分の燃料費調整単価で計算している点も、金額の水準を見るときは注意が必要です。
自宅だと月いくら増える? — 東京電力の従量電灯Bを、契約アンペアと使用量で計算する
「使う量が多い家ほど、値上げの影響は大きい」と考えがちですが、東京電力エナジーパートナーの従量電灯B(規制料金)では、そうなっていません。2026年9月29日に公表された料金単価表(低圧・規制料金、税込、燃料費調整単価を含まない)を見直し前後で並べると、増えたのは主に基本料金です。
| 契約アンペア | 基本料金(見直し前) | 基本料金(11月1日から) | 月の増額 |
|---|---|---|---|
| 10A | 311.75円 | 392.06円 | 80.31円 |
| 15A | 467.63円 | 588.10円 | 120.47円 |
| 20A | 623.50円 | 784.12円 | 160.62円 |
| 30A | 935.25円 | 1,176.18円 | 240.93円 |
| 40A | 1,247.00円 | 1,568.24円 | 321.24円 |
| 50A | 1,558.75円 | 1,960.30円 | 401.55円 |
| 60A | 1,870.50円 | 2,352.36円 | 481.86円 |
一方、電力量料金は、最初の120kWhまでが29円80銭から29円85銭、120kWh超300kWhまでが36円40銭から36円45銭、300kWh超が40円49銭から40円54銭で、どの段階も1kWhあたり5銭(0.05円)の増額です。ここから、増額は次の式で計算できます。
月の増額 = 契約アンペアごとの基本料金の増額(上の表)+ 0.05円 × 月の使用量(kWh)
| 例(東京電力・従量電灯B) | 基本料金の増額 | 使用量による増額 | 月の増額 |
|---|---|---|---|
| 10A・100kWh | 80.31円 | 5.00円 | 85.31円 |
| 20A・150kWh | 160.62円 | 7.50円 | 168.12円 |
| 30A・260kWh(公表モデル) | 240.93円 | 13.00円 | 253.93円 |
| 30A・500kWh | 240.93円 | 25.00円 | 265.93円 |
| 40A・400kWh | 321.24円 | 20.00円 | 341.24円 |
| 60A・600kWh | 481.86円 | 30.00円 | 511.86円 |
(税込。燃料費調整額と再エネ賦課金は含まない。2026年10月時点・東京電力エナジーパートナー公式の単価表から計算)
30A・260kWhの253.93円は、同社が公表しているモデル影響額254円(基本料金240.93円+電力量料金13.00円)と一致します。同じ30Aでも、260kWhの家と500kWhの家の増額の差は12円です。使い方を変えても、この値上げ分はほとんど動きません。動くのは契約アンペアで、たとえば新料金で30Aと20Aを比べると基本料金は月392.06円(1,176.18円-784.12円)違います。ただし、アンペアを下げると同時に使える家電が減ります。下げてよいかは契約アンペアの選び方で確認してください。
同じ条件の1か月分が12か月続くと仮定した計算例では、30A・260kWhで約3,047円(253.93円×12)です。
この式が使えるのは、東京電力の従量電灯Bの単価表で計算できる範囲です。関西電力の首都圏エリア「はぴeプラス」は、契約電力6kW以下の区分に限れば、上の表の数字から同じ形(基本料金の増額240.93円、電力量料金は全段階0.05円増)になっています。契約電力が6kWを超える場合は基本料金の区分が別(上の表の「6kW超」の行)で、増額も異なるため、この式はそのまま使えません。金額は関西電力の公式資料で確認してください。他社が同じ形とは限りません。契約している会社の新旧単価表で、基本料金と電力量料金の増額を別々に見てください。
国の電気・ガス料金支援はどうなっているか
資源エネルギー庁・経済産業省の特設サイトを2026年10月14日に確認したところ、値引き実施期間として掲載されていたのは2026年7月使用分〜9月使用分でした。この冬(10月以降)の支援は、2026年10月14日時点で公式サイトに掲載を確認できていません。その後、2026年10月29日の首相官邸の会見で、この冬は12月から支援を始め、電気は1kWhあたり12月1円、1月・2月4.5円とする方針が示されました(ガスの単価や正式な実施内容は、2026年10月30日時点で経済産業省・資源エネルギー庁の発表を確認できていません)。東北電力や沖縄電力は、国の支援の適用は2026年10月分までとしています(各社公式)。なお、特設サイトは「使用分」、東北電力や沖縄電力は「10月分」と書いており、表記が異なります。両者がどの請求月に対応するかを示した資料は今回確認していないため、自分の請求書に支援の割引が載る最後の月は、契約先の会社の案内で確認してください。冬の電気代が上がる理由と補助の状況は電気代はなぜ冬に上がる?で整理しています。
自分の契約を確認する方法
- 検針票を見る: 検針票(電気ご使用量のお知らせ)に、電力会社名と契約プラン名が書かれています。内訳の読み方は検針票の「燃料費調整額」に目が留まったらで解説しています
- 契約している会社の発表を見る: 上の一覧にある会社は、規制料金(従量電灯Aなど)と自由料金プランで単価表が分かれています。どちらのメニューか確認してください
- 新旧の単価を見る: 基本料金と電力量料金の新旧単価で、自分の契約アンペアと使用量で計算します。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bの計算例は従量電灯Bとはで確認できます
- シミュレーションを使う: 北海道電力は見直し影響額を試算できるツールを公式サイトに用意しています
見直しを機に、電力会社を比べてみるか
見直しの発表は、契約を見直すきっかけのひとつですが、今すぐ乗り換えが必要とは限りません。
- 比べてみる余地がある人: 使用量が多く、電力量料金の段階単価が適用される割合が高い家庭や、契約アンペアが大きい家庭は、他社のプランと同じ条件で比較する余地があります。比較の基準は電力会社の選び方で、契約・使い方・電力会社の順に見直す考え方は電気代を安くする方法で整理しています
- 急がなくてよい人: 使用量が少ない家庭や、解約金・契約期間の条件が気になる人は、更新時期に合わせて検討すれば十分です。乗り換えるときは、他社も託送料金の変動を料金に反映している可能性があるため、新料金の単価表で比較してください
各社の発表で、確認できなかった点
この記事では、次の点は公式の資料で確認できていません。
- 北陸電力の料金見直しの有無(2026年10月14日時点で改定の発表を確認できず)
- 関西電力の低圧の首都圏エリアのモデル影響額(2026年10月5日の資料に記載なし)
- 東北電力が公表した、見直し前のモデル料金の金額そのもの
- 各社の自由料金プランごとの新旧単価(規制料金以外の個別プランは、各社の料金単価表で確認してください)
まとめ
2026年9月25日〜29日に、北海道・東北・東京・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄の9社が、2026年11月1日からの電気料金の見直しを発表しました。北陸電力は、2026年10月14日時点で改定の発表を確認できていません。各社が公表したモデルは、契約種別・使用量・燃料費調整額の月などの前提が異なるため、金額の大小を会社間で比べるのではなく、自分の契約のプラン名と、契約している会社の新旧単価表で確認するのが確実です。関西電力の低圧の首都圏エリアは、2026年10月5日に「はぴeプラス」の見直し(2026年11月1日から)が発表されています。託送料金という仕組みが何か、なぜ見直されたのかは託送料金とはで解説しています。
電気代の補助金(電気・ガス料金支援)の有無と対象月、値引き単価の見方は電気代の補助金 2026年冬 — 12月1円、1・2月4.5円(首相会見)で確認できます(2026年10月時点)。




