「この冬、電気代の補助はあるのだろうか」。10月に入って朝晩が冷え込み、暖房のことを考え始めると、そんな疑問が浮かぶ人は多いはずです。
2026年10月29日の首相会見で、この冬の電気・ガス料金の支援が発表されました。電気は1kWhあたり12月が1円、1月と2月が4.5円です。この記事は、検索で出てくるまとめ記事を根拠にせず、首相官邸が公開している会見の内容と、資源エネルギー庁・経済産業省の特設サイトに載っていることだけを整理しました。会見の確認日は2026年10月30日、夏の支援と過去の実施期間の確認日は2026年10月7日です。
この記事の要点
- 2026年10月29日の首相会見で、この冬の支援が発表されました。電気は1kWh当たり12月1円・1月4.5円・2月4.5円、ガスも支援、標準的な家庭で12月〜2月の3か月に電気・ガスあわせて7,000円程度の負担引下げ効果とされています。3月は検討中で、実施は未定です(2026年10月30日確認・首相官邸)
- 首相会見での発表段階です。ガスの単価・対象・請求への反映時期などの正式な実施内容は、経済産業省・資源エネルギー庁の発表で確認が必要です。申込みの要否も会見では示されていません(過去の支援は申込み不要でした)
- 値引き額は「使用量 × 値引き単価」で計算できます。仮に12月300kWh・1月350kWh・2月350kWhなら、電気だけで3,450円です(計算例)
この冬(2026年12月〜)の支援 — 首相会見で発表された内容
2026年10月29日、高市総理が「中東情勢を踏まえた『緊急的激変緩和措置』の今後の対応についての会見」を開き、電気・ガス料金について、冬の需要期を迎えるにあたり今季も負担軽減策を実施すると発表しました。首相官邸が公開している会見の内容(2026年10月30日確認)から、電気・ガス料金に関する部分を整理します。
- 開始時期: 前回は1月からの支援でしたが、今季は寒さが本格化する12月に前倒しして開始する
- 電気料金: 1kWh当たり、12月は1円、1月は4.5円、2月は4.5円の支援(低圧・高圧の区別は、会見では示されていません)
- ガス料金: ガス料金についても支援する(単価は会見では示されていません)
- 効果の目安: 標準的な家庭で、12月から2月までの3か月間で、電気・ガスあわせて「7,000円程度」の負担引下げ効果
- 3月: 気候の状況やエネルギー価格の動向など様々な状況を見極めたうえで、対応を検討する(実施は未定)
この冬の単価を、表にまとめます。
| この冬(首相会見 2026年10月29日) | 電気(1kWh当たり) | ガス |
|---|---|---|
| 12月 | 1円 | 会見では単価の提示なし |
| 1月 | 4.5円 | 会見では単価の提示なし |
| 2月 | 4.5円 | 会見では単価の提示なし |
| 3月 | 検討中(実施は未定) | 検討中(実施は未定) |
(首相官邸「中東情勢を踏まえた『緊急的激変緩和措置』の今後の対応についての会見」令和8年10月29日。表の「12月」「1月」「2月」は、会見の言い方のままです)
首相会見での発表段階です
この内容は、首相会見での発表です。正式な実施内容は、経済産業省・資源エネルギー庁の発表で確認が必要です(2026年10月30日時点)。会見では、次の点は示されていません。
- 「12月」が「12月使用分」を指すのかという正式な定義(過去の支援は、夏の「7月使用分」のように「使用分」で定められていました。今回もそうなのかは、確認できていません)
- ガスの単価
- 高圧の電気の単価
- 申込みの要否
- 参加する事業者
- 請求書に値引きが反映される月
資源エネルギー庁の特設サイト(denkigas-gekihenkanwa.go.jp)と経済産業省のサイトは、2026年10月30日に確認しようとしましたが、アクセスが拒否されて(403)見られませんでした。このため、正式な実施内容は未確認です。なお、2026年10月7日に特設サイトで確認した時点では、掲載されている実施期間は7月〜9月使用分だけでした。首相会見はその後の2026年10月29日です。
計算例(仮定の使用量): この冬の電気の支援額
会見で示された電気の単価に、月々の使用量を掛けると、支援額の目安が分かります。12月は300kWh、1月と2月は350kWhと仮定すると、
- 12月: 300 × 1 = 300円
- 1月: 350 × 4.5 = 1,575円
- 2月: 350 × 4.5 = 1,575円
- 3か月の合計: 3,450円(電気のみ)
これは仮定の使用量での計算例で、実際の額ではありません。会見で示された「7,000円程度」は、標準的な家庭の電気とガスをあわせた負担引下げ効果の値で、この計算例(電気のみ・仮定の使用量)とは前提が違います。ガスの単価は示されていないため、ガスの分は計算できません。
夏の支援(2026年7〜9月使用分)と過去の実施期間
特設サイトによると、2026年の夏の支援は、2026年5月25日の首相会見を受けて、使用量が多くなる7月から9月に実施されることになりました。値引き実施期間は2026年7月使用分〜9月使用分です。
「7月使用分」とは、原則として7月中の検針日から8月中の検針日までの使用に係る分を指します(特設サイト)。このため、請求書に値引きが載る月は、検針日によって使用月より後ろにずれます。
過去の実施期間(事実として)
特設サイトのよくある質問には、これまでの値引き支援の実施期間が、次のように書かれています。
| 実施期間(使用分) | 特設サイトでの事業名の区分 |
|---|---|
| 2023年1月〜2024年5月 | 令和4年度・令和5年度の事業(2023年1月〜12月は令和4年度、2024年1月〜5月は令和5年度) |
| 2024年8月〜10月 | 令和5年度の事業 |
| 2025年1月〜3月、7月〜9月 | 令和6年度の事業 |
| 2026年1月〜3月、7月〜9月 | 令和7年度の事業 |
(2026年10月時点・特設サイト)
直近の冬(2026年1〜3月使用分)の単価
資源エネルギー庁の記事(2025年12月22日)によると、2026年1〜3月使用分の値引き単価は次のとおりでした(円/kWh・円/立方メートル)。
| 使用月 | 電気(低圧) | 電気(高圧) | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 2026年1月・2月使用分 | 4.5円 | 2.3円 | 18円 |
| 2026年3月使用分 | 1.5円 | 0.8円 | 6円 |
同記事は、2人以上世帯の平均的な使用量を前提に、3か月で1世帯あたり7,300円程度(電気とガスの合計)の値引きになる見込みと紹介しています。これは平均使用量での試算で、実際の額ではありません。これより前の期間の単価は、今回確認できていません。
値引き単価と、値引き額の計算例
2026年の夏の値引き単価は、次のとおりです(税込・特設サイト)。
| 使用月 | 電気(低圧) | 電気(高圧) | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 2026年7月・9月使用分 | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 14.0円/立方メートル |
| 2026年8月使用分 | 4.5円/kWh | 2.3円/kWh | 18.0円/立方メートル |
一般家庭の電気は「低圧」です。特設サイトは、値引き単価に月々の使用量を掛けると値引き額が分かると説明しています。
計算例(仮定の使用量): 7月と9月は250kWh、8月は300kWhと仮定すると、
- 7月: 250 × 3.5 = 875円
- 8月: 300 × 4.5 = 1,350円
- 9月: 250 × 3.5 = 875円
- 3か月の合計: 3,100円
これは仮定の使用量での計算例で、実際の値引き額ではありません。特設サイトにも、契約会社やプランによって支払いへの影響が変わると書かれています。この単価は、電気代の目安単価とは別の、値引き額の計算専用の数字です。
申込みは必要か
**2026年夏の支援では、一般家庭は申請が不要でした。**特設サイトによると、本事業を利用している事業者が、毎月の料金から使用量に応じて値引きします。この冬の支援で申込みが要るかどうかは、首相会見では示されておらず、今回も同じと断定はできません。経済産業省・資源エネルギー庁の発表で確認してください。
特設サイトは、値引きについて「個人情報(生年月日、住所、家族構成等)や手数料を求める不審な電話」や、経済産業省・資源エネルギー庁をかたる不審なメールが発生していると注意しています。夏の支援では、値引きを受けるための手続きは不要で、個人情報や手数料が求められることはないとされていました。不審な連絡には対応せず、同サイトに掲載のお問い合わせ窓口(0120-013-305・平日9:00〜17:00・受託事業者はJTB)へ相談するよう案内されています(2026年10月時点)。
新電力・オール電化・ガスの扱い(2026年夏の支援の場合)
以下は2026年夏(7〜9月使用分)の支援での扱いです。この冬の支援の対象範囲・参加事業者は、2026年10月30日時点で確認できていません。
- 電力会社・ガス会社: 特設サイトに「支援を行っている事業者一覧」(2026年10月6日現在)があります。契約先がこの一覧に載っているかで確認できます。経済産業省の2026年6月12日の発表では、自由料金についても、新電力・ガス新規小売を含む小売事業者等が支援に参加し、値引きが実施される予定と案内されています。どの会社が参加しているかは一覧で確認してください
- オール電化: オール電化かどうかを区別した記載は、確認した範囲では見つかりませんでした。契約先の会社の案内で確認してください
- プロパンガス(LPガス): 対象外と特設サイトに明記されています。都市ガスの値引きは対象です
- 自分の契約が低圧か高圧か: 一般家庭は低圧です。契約種別は検針票に書かれています
検針票でどう見えるか
経済産業省の2026年6月12日の発表では、値引きは、電気料金の算定に用いる使用量あたりの単価(燃料費調整単価、基準単位料金または調整単位料金)について、約款に従って算出した単価から、表の値引き単価を差し引いた額とする、と説明されています。このため、検針票では、値引きが燃料費調整単価などに含まれた形で表示される場合があります。ただし、検針票・請求書の表示は会社ごとに異なる可能性があります。表示は契約先の会社の案内で確認してください。検針票の項目の読み方は検針票の「燃料費調整額」に目が留まったらで整理しています。
補助が終わったあとの電気代は、どう変わるのか
2026年11月からは、託送料金の見直しを電気料金に反映する大手電力が9社あります。発表の一覧は電気代の値上げ 2026年11月に、託送料金の仕組みは託送料金とはにまとめました。冬に電気代が上がる理由は電気代はなぜ冬に上がる?で、契約の確認方法は電気契約を確認する方法で、一人暮らしの目安は一人暮らしの電気代で整理しています。
確認できなかった点
- この冬の支援のガスの単価、高圧の電気の単価(首相会見では示されていません)
- この冬の支援で申込みが要るかどうか、参加する事業者、請求書に反映される月(会見では示されていません)
- 会見の「12月」「1月」「2月」が、使用分を指すのかという正式な定義
- 資源エネルギー庁の特設サイトと経済産業省のサイトでの、この冬の支援の掲載(2026年10月30日にアクセスが拒否されて(403)未確認)
- 2026年1〜3月より前の期間ごとの値引き単価
- 各社の検針票・請求書での値引きの表示(会社別に確認が必要)
- オール電化に固有の取り扱い
よくある疑問
2026年の冬(10月以降)にも、国の電気・ガス料金支援はありますか?
あります。2026年10月29日の首相会見で、今季も負担軽減策を実施すると発表されました。前回は1月からでしたが、今季は12月に前倒しして開始します。電気料金は1kWh当たり12月1円、1月4.5円、2月4.5円の支援で、ガス料金も支援するとされています。3月は気候の状況やエネルギー価格の動向などを見極めたうえで対応を検討するとされ、実施は未定です。ただし首相会見での発表段階で、ガスの単価・対象・請求への反映時期などの正式な実施内容は、経済産業省・資源エネルギー庁の発表で確認が必要です(2026年10月30日時点)。
支援を受けるのに申込みは必要ですか?
2026年夏の支援(7〜9月使用分)では、特設サイトによると、一般家庭や年間契約量1,000万立方メートル未満の企業等は申請が不要で、事業者が毎月の料金から使用量に応じて値引きしていました。この冬の支援で申込みが要るかどうかは、首相会見では示されておらず、確認できていません。同じ仕組みと断定せず、経済産業省・資源エネルギー庁の発表と契約先の案内で確認してください。個人情報や手数料を求める不審な電話やメールが発生していると、特設サイトが注意を呼びかけています(2026年10月30日時点)。
新電力やオール電化の家も対象ですか?
経済産業省の2026年6月12日の発表によると、規制料金だけでなく、自由料金についても新電力・ガス新規小売を含む小売事業者等が支援に参加し、値引きが実施される予定です。特設サイトの事業者一覧(2026年10月6日現在)で契約先を確認できます。オール電化かどうかを区別した記載は、確認した範囲では見つかりませんでした。プロパンガス(LPガス)は対象外と明記されています(以上は夏の支援について。2026年10月時点)。この冬の参加事業者や対象は、首相会見では示されておらず、確認できていません。
値引き額はどう計算しますか?
特設サイトの説明では、値引き単価に月々の使用量を掛けた額が値引き額です。夏の支援では、2026年7月・9月使用分の低圧は3.5円/kWh、8月使用分は4.5円/kWhでした。たとえば250kWhなら 250 × 3.5 = 875円です(2026年10月時点・計算例)。この冬の計算例は、次の質問に示します。
この冬の電気の支援額は、どう計算しますか?
会見で示された単価(12月1円、1月4.5円、2月4.5円。いずれも1kWh当たり)に月々の使用量を掛けて計算します。12月300kWh・1月350kWh・2月350kWhと仮定すると、300 × 1 = 300円、350 × 4.5 = 1,575円、350 × 4.5 = 1,575円で、合計3,450円(電気のみ・計算例)です。会見で示された7,000円程度は、標準的な家庭の電気とガスあわせた値で、この計算例とは前提が違います(2026年10月30日時点)。
補助金とは別に、契約そのものを見直すなら
補助金の話とは別に、電力会社やプランそのものを見直す方法もあります。補助金の内容を確認できれば十分という方や、今の契約に不満がない方は、この節を読み飛ばして問題ありません。
まとめ
2026年10月29日の首相会見で、この冬の電気・ガス料金支援が発表されました。電気は1kWh当たり12月1円、1月4.5円、2月4.5円で、ガスも支援、標準的な家庭で3か月7,000円程度の負担引下げ効果とされています。3月は検討中です。ただし会見での発表段階で、ガスの単価・対象・申込みの要否・請求への反映時期などは、経済産業省・資源エネルギー庁の発表で確認が必要です(2026年10月30日時点)。2026年夏の支援(7〜9月使用分)は申込み不要で、値引きは契約先から毎月の料金に反映されました。不審な連絡があったときは、特設サイトに載っている窓口に相談できます。




