検針票の支払期限を過ぎてしまった、郵便受けに電気の供給に関するお知らせの葉書が入っていた、あるいはもう電気が止まってしまった——そんなとき、いちばん迷うのは「払ったあと、自分で連絡や申込みをしなくてよいのか」ではないでしょうか。東京電力エナジーパートナーが公式に案内している情報にもとづいて、送電停止に至るまでの流れと、支払いから復旧までの手順を整理します。この記事は東京電力エナジーパートナーとの契約を前提にしています。ほかの電力会社は、手順や窓口が異なります。
この記事の要点
- 支払いのあとに必要なものは2つあり、別の手続きです。「入金の連絡」は、送電再開を伴わない場合の話で、コンビニ払いなら原則不要、銀行・郵便局払いなら必要です。すでに止まっている場合は、支払い方法にかかわらず「再送電のお申込み」(自由料金プランは再契約の手続き)が別に必要です(2026年10月時点・東京電力エナジーパートナー公式)
- 窓口は契約で分かれます。お客さま番号が13桁の規制料金プラン(従量電灯B・Cなど)はチャットか電話、10桁の自由料金プラン(スタンダードS、スマートライフなど)は再契約の手続きです。検針票や振込用紙でお客さま番号の桁数を確認できます
- 電気料金の支払期日は、検針日を基準にした支払義務発生日の翌日から起算して30日目です。支払期日を過ぎてもなお支払いがない場合、同社は需給契約を解約することがあり、その際はあらかじめお客さまに通知されます(同社公式「電気需給約款[低圧]」)
- 支払いが難しい場合は、契約している電力会社のカスタマーセンターのほか、厚生労働省の「生活困窮者自立支援制度」による公的な相談窓口(地域の自立相談支援機関)も選択肢です
送電停止に至るまでの流れ — 検針・支払期限・解約の順番
東京電力エナジーパートナーが公開している電気需給約款[低圧]によると、料金の支払義務は、一般送配電事業者から検針の結果を受領した日(検針日、請求日)に発生します。支払期日はこの支払義務発生日の翌日から起算して30日目です(2026年10月時点・同社公式)。
| 段階 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 検針・請求 | 一般送配電事業者の検針結果をもとに請求。支払義務は検針日に発生 | 電気需給約款[低圧]第22条 |
| 支払期日 | 支払義務発生日の翌日から起算して30日目 | 同第22条 |
| 延滞利息 | 支払期日の翌日から起算して10日以内に支払われた場合は発生しない。それを超えて未払いの場合、年10%の延滞利息が発生 | 同第24条 |
| 通知・解約 | 支払期日を過ぎてもなお支払われない場合、当社は需給契約を解約することがある(あらかじめお知らせ) | 同第33条 |
| 送電停止 | 契約解約にともない、送電停止予定日が郵送の葉書で通知される | 同社公式サポート記事 |
支払いが確認できない場合に送付される葉書には、「電気の供給に関する重要なお知らせです」「電気料金お支払いについてのお願い」「契約廃止による送電停止予定日のお知らせ」の3点が記載されており、支払期限日は延長されないとされています。なお、入金確認には時間がかかるため、支払い済みでも行き違いで葉書が届くことがあり、対象月の支払いが完了していれば葉書は破棄してよいとされています(2026年10月時点・同社公式)。
約款上、支払期日(30日目)は明記されている一方、そこから解約・送電停止までの具体的な日数は個々の状況によって異なり、一律の日数は定められていません。届いた通知に記載された送電停止予定日を確認することが、最も確実な手がかりになります。
2026年11月1日から、約款の一部が変わります
東京電力エナジーパートナーは2026年9月29日に、電気需給約款[低圧]の供給条件の一部見直しを2026年11月1日に実施すると発表しています。この記事に関係するのは次の2点です(同社公式)。
- 解約のお知らせの方法: 料金の支払期日を経過してなお支払われない場合などの解約のお知らせに、書面の発送、電話、電子メール、ショートメッセージサービスを用いることを明確化します。お客さまが正当な理由なくお知らせを受け取らない場合は、書面を書留郵便で発送し、発送した日から2日後にお知らせをしたものとみなすことに見直します
- 支払義務発生日: 「検針の結果等を受領した日」から「30分ごとの接続供給電力量を受領した日」に変更しますが、同社は見直し前後で実質的な差はないとしています
つまり、正当な理由なく通知を受け取らない場合は、書留郵便の発送から2日後にお知らせが済んだものとして扱われることになります。郵便物は早めに開けて、送電停止予定日を確認してください。
止まった後、支払いから再送電まで — 「入金の連絡」と「再送電の申込」は別
支払いのあとに必要なことは、自分の状況によって次のように分かれます。ここが、公式ページを読んでいて最も混乱しやすい点です。
| 今の状況 | 支払い後の「入金の連絡」 | 「再送電の申込」 |
|---|---|---|
| 葉書は届いたが、まだ送電停止予定日前で通電中。コンビニで支払った | 原則不要(送電停止予定日の直前の場合は連絡が必要) | 送電再開を伴わないため、該当しない |
| 同上。銀行・郵便局で支払った | 必要(確認に時間がかかるため) | 該当しない |
| すでに止まった。規制料金プラン(お客さま番号13桁) | 支払い方法にかかわらず、次の申込みが必要 | 期日を過ぎたすべての料金を支払ったあと、チャットまたは音声ガイダンスの電話で申し込む。未払いがあると受け付けられない |
| すでに止まった。自由料金プラン(お客さま番号10桁) | 同上 | 解約までのすべての料金(支払期限日前のものを含む)を支払ったあと、再契約(供給再開)の手続きをする |
(2026年10月時点・同社公式。ガスのみの供給再開を希望する場合は電話での手続きです)
「コンビニで払えば連絡は不要」という案内は、送電再開を伴わない支払い済みの連絡についての説明です。すでに止まっている場合は、コンビニで支払っても、別に再送電の申込みが必要になります。
支払い方法の選び方
振込用紙をお持ちの場合は、そのままコンビニエンスストアで支払えます。お持ちでない場合は、チャットからクレジットカード(規制料金プランのみ対応)やマイペイメント(スマートフォンでのコンビニ払い)の手続きができます。マイペイメントのチャット受付は月〜金の9:00〜17:00(休祝日を除く)と案内されています。スマートフォンをお持ちでない場合は、ローソン・ミニストップ・ファミリーマートの端末で行うスマートピットを、電話で申し込む方法もあります。なお、同社の銀行口座への振込での支払いは受け付けていません(2026年10月時点・同社公式)。
窓口と受付時間
- 規制料金プランの電話: 送電再開の電話窓口(03-6375-9797)は24時間受け付けていますが、公式案内では「受付時間帯によっては送電再開が翌日になる場合があります」とされています
- 自由料金プランの電話: 銀行・郵便局払いの支払い済みの連絡は電話0570-055-335(平日9:00〜17:00)です
- チャット: 受付時間は手続きの種類によって異なり、公式ページの間でも表記が異なります。手続きの前に、公式サイトで最新の時間を確認してください
復旧までにかかる時間を保証する記載は、公式では確認できていません。当日中の復旧を希望する場合は、先に支払いを済ませ、申込みの窓口と時間帯を確認してください。また、振込用紙を紛失して再発行を依頼する場合、支払期日が迫っている・過ぎている場合は「行き違いで送電停止になる場合がある」と公式に注意喚起されています。
なお、ここで扱っているのは未払いによる送電停止です。台風や事故などによる停電は別の話で、停電情報は送配電事業者の案内で確認します。
支払いが難しいときの相談先 — 電力会社と公的窓口
支払いが難しいと感じた時点で、まずは契約している電力会社のカスタマーセンターに早めに連絡することが基本です。個別の事情によって案内が変わるため、本記事執筆時点の公式サイト上では一般向けの分割払い制度の詳細までは確認できていません(災害救助法の適用地域など、特定の条件を満たす場合の特別措置は別途案内されています)。まずは早めの相談が、選択肢を広げることにつながります。
生活全般が厳しく、電気代の支払いだけでなく家計そのものを見直したい場合は、厚生労働省が案内する「生活困窮者自立支援制度」も選択肢です。家計の「見える化」や見直しを支援する家計改善支援事業をはじめ、地域の自立相談支援機関が相談窓口となり、状況に応じた支援につないでいます(2026年10月時点・厚生労働省公式)。
再発を防ぐには — 支払い方法の見直し
支払い忘れそのものを防ぐには、口座振替への変更が有効な選択肢です。ただし規制料金プランの場合、口座振替の引き落としが複数回不成立になると口座振替払いは解約となり、振込用紙での支払いに切り替わる点には注意が必要です(自由料金プランの場合は解約されず口座振替が継続します)。口座振替・クレジットカード・払込票・スマホ決済といった支払い方法ごとの違いや手数料・割引の有無は、電気代の支払い方法で整理しています。検針票の内訳を毎月確認する習慣も、支払い忘れに早めに気づくきっかけになります。内訳の読み方は検針票の「燃料費調整額」に目が留まったら — 電気代の内訳と再エネ賦課金の読み方で解説しています。そもそも今の電気代の水準が家計に対して高いのかどうかを確認したい場合は、家族が増えて電気代がぐっと上がった気がしたら — 世帯人数別の電気代平均と比べ方で世帯人数別の平均額と比べることもできます。
よくある疑問
電気をどのくらい滞納すると止められますか?
東京電力エナジーパートナー公式の電気需給約款[低圧]によると、支払期日は支払義務発生日(検針日)の翌日から起算して30日目です。支払期日を過ぎてもなお支払われない場合、同社は需給契約を解約することがあり、その際はあらかじめお客さまに通知されます。何日で解約・送電停止に至るかは個々の状況により異なり、約款上に一律の日数は定められていないため、届いた通知に記載された送電停止予定日を確認するのが確実です(2026年10月時点・同社公式)。
電気が止まったあと、支払えば自動で復旧しますか?連絡は必要ですか?
止まったあとは、支払い方法にかかわらず、支払いとは別に再送電のお申込みが必要です。規制料金プラン(お客さま番号13桁)は、期日を過ぎたすべての料金を支払ったうえで、チャットまたは音声ガイダンスの電話で送電再開を申し込みます。自由料金プラン(お客さま番号10桁)は、解約までのすべての料金を支払ったうえで、再契約(供給再開)の手続きをします。一方、「入金の連絡」は、送電再開を伴わない場合の話で、コンビニ払いは随時確認されるため原則不要、銀行・郵便局払いは必要です(2026年10月時点・同社公式)。
支払ってから、どのくらいで復旧しますか?当日に復旧できますか?
復旧までの時間を保証する記載は公式で確認できていません。規制料金プランの電話窓口(03-6375-9797)は24時間受け付けていますが、公式案内では、受付時間帯によっては送電再開が翌日になる場合があるとされています。自由料金プランは再契約の手続きが前提で、受付時間は窓口ごとに異なります。当日の復旧を希望する場合も、先に支払いを済ませ、申込みの時間帯と窓口を公式で確認してください(2026年10月時点・同社公式)。
支払いが難しい場合、どこに相談すればいいですか?
まずは契約している電力会社のカスタマーセンターに早めに相談するのが基本です。生活全般が厳しい場合は、厚生労働省の「生活困窮者自立支援制度」による公的な相談窓口(地域の自立相談支援機関)も選択肢になります。家計の立て直しに関する相談や、必要に応じた支援へのつなぎを行っています(2026年10月時点・厚生労働省公式)。
今後の料金を見直したい場合(支払いの相談とは別の話)
支払いの相談は、公的窓口や契約先の電力会社が先です。そのうえで、今後の料金を見直したい場合に限った情報です。今の契約を続ける方や、相談の途中の方は、この節を読み飛ばして問題ありません。
まとめ
電気の送電停止は、支払期日(検針日翌日から起算して30日目)を過ぎた未払いに対する契約解約にともなうもので、実際に止まる前には郵送の葉書で通知されます。止まった後は、支払いとは別に再送電の申込み(自由料金プランは再契約の手続き)が必要で、「入金の連絡」とは別の手続きです。支払いが難しいと感じたら、契約している電力会社のカスタマーセンターや厚生労働省の生活困窮者自立支援制度など、公的な相談先を早めに頼るのも選択肢のひとつです。支払い忘れそのものを防ぐには、口座振替への変更や支払い方法の見直しも役立ちます。
本記事は公開情報に基づく解説であり、最新の手続き・条件は各公式サイトでご確認ください。




