タンソンニャット、あるいはノイバイに着陸すると、機内モードのままのスマホには何も表示されません。ホテルまでの配車を呼びたくても、アプリはネットにつながらないと動かない。──ベトナムは、着いた瞬間から移動も注文もアプリ頼みになる場面が多い旅先です。その準備、出発前にできていますか。
この記事の要点
- ベトナムでは配車・フードデリバリーのGrabが広く使われており、利用にはデータ通信が前提になります(2026年8月時点・Grab公式)
- povo2.0のベトナム向けトッピングは単独国ではなく「タイ・ベトナム」共通のエリアトッピングで、1GB(3日間)760円・3GB(7日間)2,200円。ドコモ「世界そのままギガ」は24時間980円・7日間パッケージ5,280円です(2026年8月時点・各社公式)
- eSIMは出発前に設定を終えておけるため、到着後すぐに配車アプリや地図を使い始められます
ベトナム旅行で通信が特に大事な理由
ベトナムは、到着した瞬間から配車アプリに頼る場面が多い旅先です。Grab(グラブ)はベトナムを含む東南アジア各国で展開されており、タクシー配車を中心とした「Rides」やフードデリバリーの「GrabFood」などをアプリ一つで利用できると公式サイトで案内されています(2026年8月時点・Grab公式)。空港からホテルまでの移動や、現地での食事の注文をアプリ経由で済ませる場面は少なくありません。
地図については、韓国のように現地専用アプリへ乗り換える必要は基本的になく、Googleマップの地図・経路検索が役立ちます。ただし、配車アプリを呼ぶにも、行き先を検索するにも、スマホがネットにつながっていることが前提です。
空港に着いてから通信手段を探すのではなく、出発前に準備しておくと、到着ロビーで立ち止まる時間を減らせます。
通信手段の選択肢 — ローミング・WiFi・eSIM
海外でスマホを使う方法の仕組みの違いは、海外旅行のスマホ、機内モードのまま我慢していませんか — eSIM・レンタルWiFi・ローミングの選び方 で詳しく整理しています。ここでは、ベトナム向けの料金を中心に見ていきます(いずれも2026年8月時点・各社公式)。
| 方法 | ベトナム向けの料金の例 | 備考 |
|---|---|---|
| ドコモ「世界そのままギガ」 | 24時間980円/7日間パッケージ5,280円 | ベトナムは、利用日数に応じた割引プランの対象国・地域です。データ容量は契約中のプランの範囲内で使えます |
| povo2.0 海外データトッピング(タイ・ベトナムエリアトッピング) | 1GB(3日間)760円/3GB(7日間)2,200円 | 韓国・台湾のような単独国向けではなく、タイとベトナムに共通のトッピングです。データ容量に上限があります |
| レンタルWiFi | 事業者・機種により異なる | 空港などでの受取・返却の手間がある一方、複数人で1台を分け合えます |
| eSIM | 渡航先・日数・容量で選ぶプラン制 | 出発前に設定でき、物理SIMの入れ替えは不要です |
実額で比べる — 7日間の旅行なら
同じ7日間という条件で確認できる金額だけを比べると、ドコモ「世界そのままギガ」の7日間パッケージは5,280円、povo2.0の「タイ・ベトナム」エリアトッピング3GB(7日間)は2,200円です(2026年8月時点・各社公式)。ただし中身は同じではありません。ドコモは契約中のデータ容量の範囲内で使える一方、povoのトッピングは3GBという上限つきです。動画視聴などデータを多く使う人はドコモ、地図・SNS・配車アプリ中心で3GB程度に収まりそうな人はpovoやeSIMの方が実額を抑えやすい、という違いになります。自分の旅行でどれくらいのデータ量が必要になりそうかは、動画を1本見ただけで低速モードに切り替わった日 — 1GB・3GB・20GBで実際に何ができるかの目安 が参考になります。
契約中のプランにすでに海外利用が含まれている場合もあるため、比較する前に、まず自分の契約を公式アプリで確認しておくと無駄がありません。
eSIMの準備と出発前日チェック
ベトナム用のeSIMも、他の渡航先と同じように、サービスのサイトやアプリでプランを購入し、届いたQRコードを読み取って設定します。iPhone・Androidそれぞれの具体的な操作手順は、「QRコードを読み取ってください」で止まったら — iPhone・AndroidのeSIM設定手順 にまとめています。ここでは、ベトナム旅行に向けた出発前日のチェックリストを確認します。
- 前日まで: 渡航先を「ベトナム」またはベトナムを含む周遊プランに設定し、日数を旅行日程に合わせて選ぶ。自宅などのWi-Fi環境で設定を終えておく
- 前日: 契約中のプランに海外利用が含まれていないか公式アプリで再確認する。モバイルバッテリーや変換プラグなど、通信以外の持ち物もあわせて準備する
- 到着後: データローミングがオンになっているかを確認する。Grabなど使う予定のアプリが問題なく起動するか、電波を掴んだ時点で試しておく
設定を終えたはずなのに現地で電波を掴まない場合の確認手順は、着陸したのに画面が「圏外」のままだったら — 海外でスマホがつながらないときの確認手順で整理しています。
ベトナム旅行ならではの注意点
Grabでの移動・注文にはデータ通信が前提
Grabはタクシー配車の「Rides」やフードデリバリーの「GrabFood」などをアプリ経由で提供しています(2026年8月時点・Grab公式)。アプリでの配車依頼や注文にはデータ通信が必須のため、空港に着いた時点で通信手段が使える状態になっているかどうかで、移動のしやすさが変わります。
空港のWi-Fiだけに頼らない
到着ロビーや到着ゲート付近には無料Wi-Fiが用意されていることが多いですが、電波の届く範囲を出ると使えなくなります。空港からホテルまでの移動で配車アプリを使いたい場合は、空港のWi-Fiだけに頼らず、eSIMやローミングで自分の回線を確保しておくほうが、到着後すぐの時間帯で困りにくくなります。
よくある不安
ベトナム旅行では、配車アプリは出発前に入れておくべきですか?
Grab(グラブ)はベトナムでもタクシー配車(Rides)やフードデリバリー(GrabFood)などのサービスを展開しています(2026年8月時点・Grab公式)。現地で配車や注文を使う予定があれば、出発前にアプリをインストールし、通信手段を確保しておくと到着後すぐに使えます。
ベトナム向けのeSIMとローミングは、料金をどう比べればいいですか?
料金の決まり方が違うため単純比較はできませんが、目安にはなります。povo2.0はベトナム単独ではなく「タイ・ベトナム」共通のエリアトッピングで、1GB(3日間)760円、3GB(7日間)2,200円です(2026年8月時点・povo公式)。ドコモの「世界そのままギガ」はベトナムも日数に応じた割引プランの対象で、24時間980円、7日間パッケージは5,280円です(2026年8月時点・NTTドコモ公式)。データ容量の上限があるかどうかも含めて、旅行日程に当てはめて各社公式サイトで確認するのが確実です。
ベトナム用のeSIMの設定は、他の国と何か違いますか?
設定の操作自体は同じで、QRコードの読み取りやアプリ内の手順など、サービスが案内する方法で進めます。ベトナム向けとして選ぶのは、渡航先を「ベトナム」に指定したプラン、またはベトナムを含む周遊プランという点だけです。
ベトナムと同じ東南アジア方面の旅先としては、タイ旅行の通信準備 — eSIM・ローミングの選び方と出発前チェックやフィリピン・セブ島旅行の通信準備 — eSIM・ローミングの選び方と出発前チェックも参考になります。
まとめ
ベトナムは、配車もフードデリバリーも、Grabというアプリとネット環境が前提になっている旅先です。出発前に通信手段を決め、前日までにeSIMの設定や契約プランの確認を済ませておけば、到着ロビーで配車アプリが動かずに困る時間を減らせます。povoの「タイ・ベトナム」エリアトッピングとドコモの「世界そのままギガ」では、データ容量の考え方そのものが違うため、まず自分の使用量の見当をつけてから選ぶ——その順番は、他の国への旅行と変わりません。




