「毎日スマホを充電すると、電気代はいくらになるのか」——答えを探すと、バッテリー容量の「3,692mAh」「4,970mAh」しか見つからない。mAhは電流×時間の単位で、そのままでは円に換算できない。電気代を出すには電力量Wh(電流×電圧×時間)が必要だが、Apple・Googleの公式資料に満充電1回のWhは載っていない(2026年10月時点)。そこでこの記事は、実額を言い切らず、公式に分かる数字だけで「1回約1円に届くか」の分かれ目を計算する。
この記事の要点
- iPhone 17の定格バッテリー容量は3,692mAh(Apple公式の規制当局向け製品情報シート)、Pixel 10は標準4,970mAh(Google公式)。どちらも電圧・Whの記載はなく、満充電1回の電力量は公表されていません(2026年10月時点)
- 公式が示す部分充電(iPhone 17:40W充電器で20分で50%まで/Pixel 10:30W充電器で約30分で最大55%まで)が定格出力のまま続いたと仮定した計算例は、約0.41円と約0.47円。満充電1回の額は公表値がなく示せません
- 31円/kWhでは1円=約32.3Whという換算表で、自分で測った電力量を円に直せます(これは満充電の費用ではなく換算表です)。Apple 20W充電器の効率は87.49%(100V)、挿しっぱなしの無負荷は0.04Wで、年約11円の計算例です
公式に分かること・分からないこと
| 項目 | 公式に分かること | 出典 |
|---|---|---|
| バッテリー容量 | iPhone 17:3,692mAh/Pixel 10:標準4,970mAh(最小4,835mAh) | Apple公式 規制当局向け製品情報シート/Google公式 技術仕様 |
| 電圧・Wh | 記載なし | 同上 |
| 急速充電 | iPhone 17:40W以上の充電器で20分で50%まで/Pixel 10:30W以上のUSB-C PPS充電器で約30分で最大55%まで | Apple公式 技術仕様/Google公式 技術仕様 |
| 満充電までの時間・平均出力 | 記載なし | 同上 |
| 充電器の効率(Apple 20W USB-C電源アダプタ) | 87.49%(100V)。4段階の負荷(定格出力電流の100・75・50・25%)での測定の平均 | Apple公式 iPhone 17 環境レポート |
| 充電器の無負荷消費電力(同上) | 0.04W(100V)。スマホにつながない状態 | 同上 |
(2026年10月時点。iPhone 17に電源アダプタは同梱されない。Google純正充電器の効率・待機電力は確認した公式資料に記載なし)
Apple公式の環境レポートの数値は、Apple 20W USB-C電源アダプタのものだ。iPhone 17の急速充電に使う40W以上の充電器の効率ではない点に注意してほしい。
何によって費用が変わるか
- 充電器の出力と効率:コンセント側の電力量は、スマホに届く電力量を充電器の効率で割った値になる。Apple 20W充電器の効率87.49%で見ると、コンセント側はスマホ側の約1.14倍(10Whに対し約11.4Wh)。効率が低い充電器ほど、この倍率は大きくなる
- 満充電まで充電するか:公式が示すのは50〜55%までの時間だけ。残り半分の電力量は公表されていない
- ワイヤレス充電か有線か:iPhone 17のMagSafe/Qi2ワイヤレスは最大25W、Pixel 10のPixelsnapは最大15Wと上限は公表されているが、伝送効率の公式データは確認できなかった(2026年10月時点)
- 挿しっぱなしか:充電が終わったあとの待機分は、次の節のとおり小さい
計算例 — 公式の部分充電を出力側で換算する
公式が示す「充電器の定格出力」と「◯分でX%」から、スマホ側(出力側)の電力量の計算例を作る。この出力が時間いっぱい続いたと仮定した値で、実際の出力は途中で下がることが多く、この値より小さい可能性がある。
| 機種 | 公式の部分充電 | 出力側の電力量(計算例) | 31円/kWh換算 |
|---|---|---|---|
| iPhone 17 | 40W・20分で50%まで | 約13.3Wh | 約0.41円 |
| Pixel 10 | 30W・約30分で最大55%まで | 約15.0Wh | 約0.47円 |
(消費電力×時間×31円/kWhで算出した当サイトの計算例。コンセント側ではなく充電器出力側の値。2026年10月時点)
これは公式が示す範囲(50〜55%まで)の計算例にとどまる。残りの充電にどれだけの電力量が必要か、コンセント側で何Whになるかは、公式資料から求められない。充電器の効率も、Appleが公表しているのは20W充電器の値だけで、40W充電器や他社の充電器には当てはめられない。したがって、満充電1回の額は、この記事では示さない。
換算表 — 自分で測った電力量を円に直す
満充電1回の額が公表されていない以上、確かな値は自分の環境で測るしかない。コンセントと充電器の間に入れる家庭用の電力量計(ワットチェッカーなどと呼ばれる測定器)で、充電開始から終了までの電力量(Wh)を読めば、次の換算表で円に直せる。
31円/kWhでは、1円分の電力量は約32.3Wh(1000÷31)。
| コンセントからの電力量(1回) | 1回あたり | 毎日1回で1か月 | 1年 |
|---|---|---|---|
| 約16Wh | 約0.5円 | 約15円 | 約180円 |
| 約32Wh | 約1.0円 | 約30円 | 約365円 |
| 約64Wh | 約2.0円 | 約60円 | 約730円 |
(31円/kWh換算の表。30日・365日で計算。これは換算表であり、スマホの満充電がこの行のどれに当たるかを示すものではない。2026年10月時点)
挿しっぱなしの待機分は、公表値から計算できる。Apple 20W充電器の無負荷0.04Wが24時間365日続くと仮定すると、0.04W×24時間×365日=約0.35kWh、31円/kWh換算で年約10.9円の計算例。Googleの純正充電器や他社製の数値は、確認した公式資料に記載がない。
この試算が当てはまらない利用者・条件
- パソコンのUSBポートや、出力の低い充電器で充電する人:充電に時間がかかり、効率も変わるため、本記事の計算例は当てはまらない
- 1日に複数回充電する人:表の「約64Wh」の行のように、回数に比例して増える
- バッテリーが劣化している人:充電時間・効率が変わることがある
- 他社の充電器・ワイヤレス充電器を使う人:効率の公式データは確認できなかった。非認証の安価な充電器は発熱やバッテリー劣化のリスクがあるため、各社が案内する対応充電器の条件に沿って使うことが望ましい
よくある疑問
スマホを満充電すると、電気代は1回いくらですか?
満充電1回の電力量(Wh)を、AppleもGoogleも公表していません(確認した公式資料に記載なし・2026年10月時点)ので、実額は示せません。公式が示す部分充電(iPhone 17は40W充電器で20分で50%まで、Pixel 10は30W充電器で約30分で最大55%まで)が、充電器の定格出力のまま続いたと仮定した計算例は、約0.41円と約0.47円です(出力側・31円/kWh換算)。これは部分充電の範囲の計算例で、満充電1回の額は公表値がないため示せません。
毎日充電すると、1か月・1年でいくらになりますか?
分かれ目で考えられます。コンセントから1回あたり約32Whを使うと、1回約1円(31円/kWh)で、毎日充電すると月約30円・年約365円です。これは換算表であり、実際の満充電1回が何Whかは公表されていないため、月・年の実額は確定できません(2026年10月時点)。
充電器を挿しっぱなしにすると、電気代はかかりますか?
Apple公式のiPhone 17の環境レポートでは、Apple 20W USB-C電源アダプタをスマホにつながない状態の消費電力(無負荷)は100Vで0.04Wです。24時間365日続くと仮定した計算例は年約0.35kWhで、約10.9円です(31円/kWh換算)。他社の充電器やGoogleの純正充電器の数値は、確認した公式資料に記載がなく不明です(2026年10月時点)。家庭全体の待機電力の目安は待機電力は電気代の何%?で確認できます。
1回1円の話から、電気の契約を見直す余地を考える
スマホの充電は、公式の部分充電の計算例では1円に満たない規模です。一方、家庭の電気代は、使う家電の合計と契約の単価で決まります。たとえば月300kWh使う家庭なら、単価が1円/kWh違うだけで月300円、年3,600円の差になり、(当サイトの計算例)。一人暮らしの電気代の水準は一人暮らしの電気代、平均との比べ方で確認できます。いまの契約に不満がなければ、この節は読み飛ばして構いません。
まとめ
スマホの満充電1回の電気代は、AppleもGoogleも電力量(Wh)を公表していないため、額を示せない。公式の部分充電(iPhone 17:40W・20分で50%、Pixel 10:30W・約30分で最大55%)から作った出力側の計算例は約0.41円・約0.47円で、満充電や充電器のコンセント側の電力量は求められない。31円/kWhでは1円=約32.3Whなので、自分で電力量を測れば換算表で円に直せる。挿しっぱなしの待機分は、Apple 20W充電器の公表値(0.04W)を24時間365日と仮定して年約11円の計算例。
ほかの家電の電気代も比べたい場合は、家電の電気代 早見表でまとめて確認できます。




