夕食の後片付けをしていると、リビングから声が聞こえてくる。「クラスでスマホ持ってないの、もう数人だけなんだよね」。ため息まじりのその一言に、何歳から持たせるかをまだ決めていない自分の答えが、静かに試された夜はありませんか。

この記事の要点

  • 子ども専用のスマートフォンを持つ割合は、公的統計で10歳を境に大きく変わります。10歳で「子ども専用」の割合が65.7%となり、共用よりも専用のほうが多くなります(2026年8月時点・こども家庭庁公式)
  • 18歳未満が利用する契約には、フィルタリングの説明と原則としての提供・有効化が法律で事業者に求められていますが、保護者が「利用しない」旨を申し出た場合はこの限りではありません(2026年8月時点・総務省公式)
  • 子ども用の回線は、自宅Wi-Fiでの利用が中心であれば低容量で足りる場合が多く、格安SIMなら3GBで月額690円という選択肢もあります(税込、2026年8月時点・BB.exciteモバイル公式)

子どものスマホは何歳から? — 公的統計で見る実態

こども家庭庁は、10歳から17歳の青少年とその保護者を対象に、スマートフォンなどの利用状況を毎年調べる「青少年のインターネット利用環境実態調査」を実施しています。令和6年度調査(調査期間: 令和6年11月1日〜12月16日、公表: 令和7年3月)によると、青少年(10〜17歳)の98.2%が何らかの機器でインターネットを利用しており、学校種別では小学生(10歳以上)の97.2%、中学生の98.1%、高校生の99.4%がインターネットを利用していると回答しています(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。

もう少し踏み込んで、スマートフォンを使っている子どものうち、その端末が「子ども専用」か「親と共用」かを見てみます。9歳では専用の割合が40.6%にとどまるのに対し、10歳で65.7%まで上がり、この年齢で専用と共用の割合が逆転すると、こども家庭庁の調査は示しています(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。学校種別では、小学生(10歳以上)の72.0%、中学生の95.3%、高校生の99.1%が、スマートフォンを子ども専用で使っていると回答しています。

これらの数字が示しているのは、あくまで「多くの家庭が実際にどうしているか」という分布であり、何歳が正解かを示すものではありません。持たせる時期は、家庭の事情や子ども自身の交友関係・生活スタイルに応じて判断することになります。

法律で決まっているフィルタリング — 18歳未満と保護者の申出

フィルタリングとは、青少年に有害な情報が含まれるサイトなどへのアクセスを制限する仕組みのことです。

「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(平成20年法律第79号、平成21年4月1日施行、いわゆる青少年インターネット環境整備法)により、携帯電話事業者は、契約者または端末の使用者が18歳未満である場合、フィルタリングサービスの必要性や内容を説明することが原則とされています(2026年8月時点・総務省公式)。

2018年(平成30年)2月の改正法施行では、この仕組みがさらに強化されました。こども家庭庁の資料によると、携帯電話事業者・契約代理店には、新規契約や機種変更・名義変更を伴う契約の変更・更新の際に、①契約者または端末の使用者が18歳未満かを確認する「青少年確認」、②青少年有害情報を閲覧するおそれとフィルタリングの必要性・内容を説明する「フィルタリング説明」、③契約とセットで販売される端末について、販売時にフィルタリングソフトウェアやOSの設定を行う「フィルタリング有効化措置」の3つが義務付けられています(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。

ただし、保護者が「フィルタリングを利用しない」旨を申し出た場合は、この限りではありません。総務省は、申し出があった際には利用者が18歳未満であることを確認したうえで、フィルタリングの設定を行わないことを基本としていると説明しています(2026年8月時点・総務省公式)。かけるかどうかは、最終的に各家庭の判断に委ねられている仕組みです。

なお、契約者の年齢条件は各社の申込条件によりますが、多くの携帯電話サービスで契約者本人は18歳以上が前提とされています。子どもに持たせる場合も、契約自体は保護者名義で行い、子どもを実際の利用者として登録する形になるのが一般的です。

料金の考え方 — 子ども用は低容量で足りる場合が多い

子ども用の回線を検討するとき、まず確認したいのがデータ容量です。自宅のWi-Fi環境が使える時間が長く、外出先での動画視聴やゲームのダウンロードが少ない使い方であれば、低容量のプランで足りることが多くなります。

たとえばBB.exciteモバイルのFitプランは、3GBまでの利用であれば、音声通話機能付きSIMが月額690円です(税込、2026年8月時点・BB.exciteモバイル公式)。使った分だけ段階的に料金が上がる仕組みのため、月によって使用量にばらつきがある子どもの使い方にも合わせやすくなっています。GBごとに実際どれくらい使えるかの目安は動画を1本見ただけで低速モードに切り替わった日 — 1GB・3GB・20GBで実際に何ができるかの目安、事業者ごとの料金比較は主要格安SIM 料金比較【2026年8月時点】で整理しています。

一方で、都合の悪い事実も正直に書いておきます。友人とのビデオ通話やゲーム配信の視聴が習慣になっている場合、自宅の外でも通信量が積み重なりやすく、低容量プランでは速度制限がかかる場面が増えることがあります。契約前に、まずは今使っている端末(保護者の予備回線や共用スマホなど)の利用実績があれば確認しておくと、必要な容量の見当がつけやすくなります。

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家庭のルール作り — 決めている家庭は何を決めているか

こども家庭庁の調査では、低年齢層(0〜9歳)の子どもの保護者のうち81.6%が「利用に関するルールを決めている」と回答しています。青少年(10〜17歳)本人の回答では、小学生(10歳以上)で82.1%、中学生で73.0%、高校生で46.6%が「ルールを決めている」と答えており、学校種が上がるにつれて割合は下がる傾向があります(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。

同じ質問を保護者にも聞くと、小学生の保護者89.9%、中学生の保護者82.1%、高校生の保護者61.1%が「ルールを決めている」と回答しており、本人の回答との間にギャップが見られます(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。持たせる前に、ルールの内容を親子で確認し合っておくと、こうした認識のズレを防ぎやすくなります。

実際にどのような取組をしている家庭が多いかも、調査から見えてきます。子どもがスマートフォンを利用する青少年の保護者のうち84.6%が何らかの方法で子どものネット利用を管理しており、内容としてはフィルタリングの利用(45.8%)、対象年齢にあったサービスやアプリを選んで使わせる(39.2%)、利用してよい時間や場所を決める(37.2%)が上位に挙がっています(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。

よくある不安

何歳からスマホを持たせるのが正解ですか?

公的統計を見ても、「この年齢が正解」と言い切れるものではありません。こども家庭庁の令和6年度調査では、10歳で「子ども専用のスマートフォン」を持つ割合が65.7%となり、共用よりも専用のほうが多くなる年齢だと分かっています(2026年8月時点・こども家庭庁公式)。ただしこれはあくまで実態の分布であり、持たせる時期は家庭の事情や子ども自身の状況に応じて判断することになります。

フィルタリングは必ずかけないといけませんか?

18歳未満が利用する契約では、携帯電話事業者にフィルタリングの必要性・内容の説明と、原則としての提供・有効化が法律で求められています。ただし、保護者が「利用しない」旨を申し出た場合は、この限りではないと総務省が案内しています(2026年8月時点・総務省公式)。かけるかどうかは、最終的に保護者の判断に委ねられている仕組みです。

子ども用の回線は、データ容量をどれくらいにすればいいですか?

自宅のWi-Fi環境が中心で、外出先での動画視聴などが少ない場合は、低容量のプランで足りることが多くなります。たとえばBB.exciteモバイルのFitプランは、3GBまでの音声通話機能付きSIMが月額690円です(税込、2026年8月時点・BB.exciteモバイル公式)。ゲーム配信の視聴や友人とのビデオ通話が多い場合は容量を使い切りやすくなるため、実際の使い方を見ながら調整するとよいでしょう。

まとめ

何歳から持たせるかについて、公的統計は「正解」を示しているわけではありません。示しているのは、10歳前後で子ども専用のスマホを持つ家庭が増えるという実態、法律で定められたフィルタリングの仕組み、そして自宅Wi-Fi中心なら低容量で足りることが多いという料金の考え方です。

これらの事実を材料に、フィルタリングの要否と家庭内のルール、そして必要な料金プランを、持たせる前にひとつずつ確認しておく。それだけで、「みんな持ってる」という一言に、慌てずに向き合えるようになります。

格安SIM選びの基本的な考え方は、格安SIMの選び方 5つの基準【2026年版】でも整理しています。あわせてご確認ください。