電気とガスの停止・開始の連絡はもう済ませた。水道の手続きも終わっている。ダンボールに囲まれながら、ふと手が止まる。──インターネットの手続き、まだ何もしていない。光回線の開通工事は、申し込みから数週間先まで日程が埋まっていることも珍しくありません。「気づいたときにはもう間に合わない」という事態にならないよう、早めに段取りを押さえておきましょう。

この記事の要点

  • 引越し先のインターネット回線は「同じ回線を継続(移転手続き)」「新居で新規契約」「解約して乗り換え」の3パターンに整理できます(2026年8月時点・NTT東日本/NTT西日本公式)
  • 開通までの目安は、NTT東日本公式で「約1ヶ月程度」、NTT西日本公式で「2〜4週間ほど」。ただし2〜4月の引越し繁忙期は回線工事の依頼が集中し、開通までに2か月以上かかることもあります(2026年8月時点・NTT西日本公式)
  • 手続きは遅くとも引越しの1〜2ヶ月前に着手するのが目安です。開通までの「つなぎ」として、工事不要のホームルーター・ポケット型WiFiを一時的に使う方法もあります

引越しのネット、何から手を付ける? — まず3パターンに分ける

NTT東日本公式の手続きサイトでは、引越し先での利用について「同じ契約内容で利用したい(移転)」「契約内容を見直して継続利用したい」「新たに申し込みたい/他社から乗り換えたい」「利用しない(解約)」の中から選ぶ形で案内されています(2026年8月時点・NTT東日本公式)。NTT西日本公式のコンテンツサイト「チエネッタ」でも、引越し先でインターネットを使う方法を「継続利用(移転手続き)」「乗り換え」「無線タイプ利用」に整理して解説しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。これらを踏まえると、実務上は次の3パターンに整理して考えると迷いません。

パターン 対象になるケース 手続きの要点
①同じ回線を継続(移転手続き) 引越し先も、今契約している回線の対応エリア内 移転の申し込み→(必要な場合)開通工事→初期設定。同一エリア内の移転は解約扱いにはなりませんが、移転工事費や契約条件は別途確認が必要です
②新居で新規契約 引越し先が対応エリア外(例: NTT東日本エリアとNTT西日本エリアをまたぐ引越し) 今の契約は解約となり、新居側の回線に新規で申し込みます
③解約して乗り換え この機会に別の回線・サービスに変えたい 新しい回線へ申し込み→今の回線を解約、の順で進めます

まず確認したいのは、引越し先が対応エリアに含まれているかどうかです。NTT西日本公式チエネッタも「引越し先が対応エリア外であれば、インターネットは利用できません。新規申し込みのみならず、継続利用する際も必ず対応エリアであるかを確認してください」と案内しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。同じ「フレッツ光」というブランドでも、NTT東日本とNTT西日本は別の会社です。NTT西日本公式は、東日本エリアから西日本エリアへ転入する場合について「『フレッツ光』の新規お申し込みが必要となります」としており(2026年8月時点・NTT西日本公式)、①の「移転」で済むと思い込んでいると手続きが変わってくる点に注意が必要です。

集合住宅への引越しでは、建物にどの回線設備が導入済みかによって工事の要不要も変わります。NTT西日本公式チエネッタは「継続利用しようとしている回線が導入されていれば、開通工事が不要なケースもある」と説明しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。工事が必要かどうかの見分け方は、光回線は工事不要で使える?でも整理しています。

③の「解約して乗り換え」を選ぶ場合は、今の回線を止める前に、新しい回線への申し込みを先に済ませておくのが基本の順序です。NTT西日本公式チエネッタも、乗り換えの手続きの流れとして「新規回線に申し込みましょう。現在の回線を解約するより先に」と案内しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。解約のタイミングによっては違約金が発生する場合があり、ルーターなどをレンタルしている場合は返却も必要です。また、工事費を分割払いにしている場合、契約途中で解約すると残額の一括精算が必要になったり、建物の事情や本人の希望で担当者が訪問する場合は撤去工事費がかかったりすることがあります。金額や要否は契約内容によって異なるため、事前に契約先へ確認しておくと安心です(2026年8月時点・NTT東日本公式)。

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新居で光回線を新規契約する場合の例として、AsahiNet 光の公式サイトで料金と提供エリアを確認できます。

AsahiNet 光

いつまでに動けばいい? — 段取りタイムライン

パターンが決まったら、次は時期の目安です。おおまかな段取りは次のようになります。

時期 やること
引越しの1〜2ヶ月前 対応エリアを確認し、①〜③のどれに当てはまるかを決めて申し込む。2〜4月の繁忙期はこれより早めが安心
申し込み後 契約先から「開通のご案内」などの書類が届く。工事が必要な場合は日程を調整する
工事予定日 立会いのもと開通工事を実施(NTT東日本の派遣工事はおよそ2時間程度)
入居後 ルーターなどの初期設定をして利用開始

NTT西日本公式チエネッタは「遅くても引越しの1〜2か月前までには手続きを始めましょう」と案内しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。特に2月から4月は引越しが集中する時期で、同記事は「2月から4月といった引越しの繁忙期はインターネット回線の依頼が増えて、希望するタイミングでの開通工事が叶わない可能性もある」とも説明しています(2026年8月時点・NTT西日本公式)。工事の申し込みから開通までの流れそのものは、NTT東日本公式によると「開通のご案内」などの書類送付→工事予定日の訪問工事→パソコンやネットワーク機器の設定、という順序で進みます(2026年8月時点・NTT東日本公式)。

インターネットの手続きは、電気・ガスの段取りとあわせて進めておくと管理しやすくなります。旧居の停止・新居の開始の流れは段ボールの山の中で「電気、手続きしたっけ」と青ざめていませんか — 引越しの電気・ガス手続きガイドで整理しています。

開通までは何日かかる? — 目安と、繁忙期の注意

申し込みから開通までにかかる日数の目安は、東日本・西日本それぞれの公式サイトで次のように案内されています(2026年8月時点)。

  • NTT東日本公式FAQは「一般的に、お申し込みから開通まで約1ヶ月程度でご利用いただけます。ご利用場所の設備状況によって開通までの期間が異なります」としています
  • NTT西日本公式は、移転の手続きについて「引越し先でネットが使えるようになるまでは2〜4週間ほどかかります」と案内しています

通常期であれば2週間〜1ヶ月程度が目安ですが、前述の通り2〜4月の繁忙期は回線工事の依頼が集中し、NTT西日本公式チエネッタによれば「開通までに2か月以上要することもある」時期です(2026年8月時点・NTT西日本公式)。「入居してすぐネットを使いたい」場合は、この目安から逆算して、早めに申し込みの時期を決めておく必要があります。

開通までの「つなぎ」— 工事不要の選択肢という手も

申し込みのタイミングによっては、開通工事の予約が引越し日から数週間〜数ヶ月先になってしまうこともあります。その間どうしてもネット環境が必要な場合は、工事が不要なホームルーターやポケット型WiFiを一時的に使うという選択肢があります。端末が届けばすぐに使い始められる点が、光回線との大きな違いです。

自宅用途に向くかどうかの見極め方や、データ容量・契約期間といった選び方の基準は、引越し先で「開通は来月です」と言われたら、それまでどうしますか? — 工事不要のポケット型WiFi・ホームルーターの選び方で詳しく整理しています。安定性を重視する使い方であれば、つなぎとして使ったうえで、最終的には光回線に切り替えるという組み合わせも選択肢のひとつです。

よくある疑問

引越しでインターネットが使えるようになるまで、どのくらいかかりますか?

目安は、NTT東日本公式で「約1ヶ月程度」、NTT西日本公式で「2〜4週間ほど」です。ただし引越しの繁忙期にあたる2〜4月は回線工事の依頼が集中し、開通までに2か月以上かかることもあります(2026年8月時点・NTT東日本/NTT西日本公式)。余裕を持って、遅くとも引越しの1〜2ヶ月前には手続きを始めるのが目安です。

「移転」と「新規契約」は、どう違いますか?

引越し先が今契約している回線の対応エリア内であれば、多くの場合「移転手続き」で同じ回線・同じ契約内容のまま利用を続けられます。フレッツ光の同一エリア内の移転手続きでは解約扱いにはなりませんが、移転工事費や、プロバイダ側の契約条件・端末分割の残額は別途確認が必要です。一方、引越し先が対応エリア外の場合や、たとえばNTT東日本エリアからNTT西日本エリアへの引越しのように提供会社自体が変わる場合は、今の契約は解約となり、新居側で新規の申し込みが必要です(2026年8月時点・NTT東日本/NTT西日本公式)。契約中の回線が新居でも使えるとは限らないため、対応エリアは事前に確認しておくと安心です。

開通工事の予約がなかなか取れません。それまではどうすればいいですか?

開通までの「つなぎ」として、工事が不要なホームルーターやポケット型WiFiを一時的に使う方法があります。端末が届けばすぐに使い始められる点が特徴です。選び方の基準は引越し先で「開通は来月です」と言われたら、それまでどうしますか? — 工事不要のポケット型WiFi・ホームルーターの選び方で詳しく整理しています。

まとめ

引越しのインターネット手続きは、「同じ回線を継続(移転)」「新居で新規契約」「解約して乗り換え」という3パターンに整理すれば、自分がどちらに当てはまるか判断しやすくなります。開通までは通常2週間〜1ヶ月、繁忙期は2ヶ月以上かかることもあるため、遅くとも引越しの1〜2ヶ月前には手続きに着手しておくと安心です。工事の予約が思うように取れない場合は、ホームルーターやポケット型WiFiでつなぐという選択肢もあります。電気・ガスの手続きとあわせて、早めに動き出しましょう。