出発前に、日焼け止め・変換プラグ・モバイルバッテリーとひと通りチェックリストにレ点を入れた。ところが現地のドラッグストアで日焼け止めの棚を見ると、日本でいつも使っているスプレータイプが見当たらない。──ハワイの持ち物には、他の海外旅行と少し違う「現地ルール」がいくつか隠れています。

この記事の要点

  • ハワイ州法(Session Laws of Hawaii 2018, Act 104)により、2021年1月1日以降、オキシベンゾンまたはオクチノキサートを含む日焼け止めは、処方箋なしでの州内での販売・販売目的の流通が禁止されています。規制対象は「販売」で、個人の持ち込み・使用を禁じる規定ではありません(2026年8月時点・ハワイ州議会公式)
  • モバイルバッテリーはTSA公式によると機内持込手荷物のみで運ぶ必要があり、預け入れ荷物には入れられません(2026年8月時点・TSA公式)
  • 米国入国時は、肉製品は原則持ち込めず、生鮮の果物・野菜も規制対象になり得ます。CBP公式によると農産物は全て申告が必要で、未申告の場合は初回でも民事罰金300ドルの対象になります(2026年8月時点・CBP公式)

一般的な持ち物リストだけでは足りない理由

パスポートのコピー、変換プラグ、常備薬といった定番の持ち物は、渡航先を問わない一般的なチェックリストでカバーできます。海外旅行全般の持ち物の考え方は海外旅行の持ち物リスト(通信・電源まわり)で整理しています。

ハワイ(アメリカ)ならではの注意点は、そうした一般的なリストには載りにくい「現地の規制やルール」です。日焼け止めの販売規制、モバイルバッテリーの機内持込ルール、食品の持ち込み制限は、知らずに現地で困ったり、空港で足止めされたりする原因になります。ここでは、公式情報で裏取りできた範囲のハワイ・米国特有のルールに絞って整理します。

日焼け止め — ハワイ州法が規制するのは「販売」

ハワイ州議会が制定したSession Laws of Hawaii 2018のAct 104(S.B. No. 2571)は、2021年1月1日以降、オキシベンゾンまたはオクチノキサートを含む日焼け止めを、処方箋なしに州内で販売・販売のために提供・流通させることを違法としています(2026年8月時点・ハワイ州議会公式)。サンゴ礁など海洋生態系への影響を懸念した州独自の規制です。

条文が規制しているのは「販売・販売目的の流通」で、個人が自分の日焼け止めを日本から持ち込んで使うこと自体を禁じる規定はありません(2026年8月時点・ハワイ州議会公式)。そのため、日本で購入した日焼け止めをそのまま持って行くこと自体に法的な問題はありません。一方、現地の店舗の取り扱い自体はこの規制に沿って変わっているため、現地で買い足す場合は「reef safe」「オキシベンゾンフリー」などと表示された商品を選ぶと迷いません。

電源 — プラグ形状はA型、電圧は120V

米国エネルギー省(DOE)公式によると、米国の家庭用電源はおよそ110〜120V・60Hzで供給されており、コンセントは薄い板状の刃が2本(家電によっては丸い接地ピンを加えた3本)のタイプが使われています(2026年8月時点・DOE公式)。

日本の電圧は100Vで、プラグの刃の形状自体はハワイ(米国)のものと共通するため、差し込み口の形状だけを見れば変換プラグなしで挿さる場合が多くあります。ただし電圧が異なるため、対応電圧が明記されていない家電(ヘアアイロンなど)を持ち込むと故障のおそれがあります。スマートフォンやカメラの充電器の多くは100〜240V対応ですが、製品ごとに異なるため、充電器本体の表示(INPUTの電圧範囲)を出発前に確認しておくと安心です。主要渡航先ごとのプラグ形状・電圧の一覧や、変換プラグと変圧器の違いは海外旅行のコンセント事情(変換プラグ・電圧一覧)で整理しています。

機内持込のルール — モバイルバッテリーは持込手荷物のみ

TSA公式によると、モバイルバッテリーを含む予備のリチウムイオン電池は、機内持込手荷物でのみ運ぶことができ、預け入れ荷物に入れることはできません(2026年8月時点・TSA公式)。リチウムイオン電池は100Wh(ワット時)以下であれば持ち込みが認められており、一般的な容量の製品はこの範囲に収まりますが、容量が大きい製品を持って行く場合は本体表示のWh表記を出発前に確認しておくと安心です(2026年8月時点・TSA公式)。日本発着便でも、搭乗する航空会社の規定にあわせて確認しておくとより確実です。

米国入国時の食品持ち込み制限

CBP公式によると、肉製品は多くの国からの持ち込みが認められておらず、生鮮の果物・野菜も持ち込み元によって規制対象になり得ます(2026年8月時点・CBP公式)。焼き菓子やチーズなど持ち込める品目もありますが、対象かどうかにかかわらず、農産物を含む食品は入国時にすべて申告する必要があります。CBP公式によると、未申告の禁止品は没収され、農産物などの未申告に対する民事罰金は初回で300ドル、2回目の違反では500ドルに引き上げられるとされています(2026年8月時点・CBP公式)。お土産に食品を持って行く場合は、申告書に正直に記入するのが確実です。

出発前に済ませておく手続き

ESTAの申請とパスポートの残存有効期間の確認も、出発前に済ませておく必要があります。申請手順や最新の要件はESTA申請の手順で確認してください。

通信の準備

現地での通信手段(eSIM・ローミング・レンタルWiFi)の選び方や料金は、ホノルル空港に着いてから困らない — ハワイ旅行の通信準備、家族旅行での選び方にまとめています。

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よくある不安

持っている日焼け止めにオキシベンゾンが入っていたら、ハワイに持って行けませんか?

持って行けます。ハワイ州法(Session Laws of Hawaii 2018, Act 104)が規制しているのは、州内でオキシベンゾンまたはオクチノキサートを含む日焼け止めを処方箋なしに販売・販売目的で流通させることで、個人が自分の日焼け止めを持ち込んで使うこと自体を禁じる規定ではありません(2026年8月時点・ハワイ州議会公式)。現地で買い足す場合は、「reef safe」などと表示された商品を扱う店舗が増えています。

モバイルバッテリーは預け入れ荷物に入れてもいいですか?

入れられません。TSA公式によると、モバイルバッテリーを含む予備のリチウムイオン電池は機内持込手荷物のみで運ぶ必要があり、預け入れ荷物には入れられません(2026年8月時点・TSA公式)。一般的な容量の製品は上限とされる100Wh以内に収まりますが、本体表示のWh(ワット時)を出発前に確認しておくと安心です。

お土産のお菓子や食品は、アメリカに持ち込めますか?

品目によります。CBP公式によると、肉製品は多くの国からの持ち込みが認められておらず、生鮮の果物・野菜も規制対象になり得ます。菓子や乾物など持ち込める品目もありますが、対象になるかどうかにかかわらず、農産物を含む食品は入国時にすべて申告する必要があり、未申告の場合は初回でも民事罰金の対象になるとされています(2026年8月時点・CBP公式)。持ち込んでよいか迷う食品がある場合は、申告書に記入して正直に申告するのが確実です。

まとめ

ハワイの持ち物は、パスポートや変換プラグといった一般的な準備に加えて、日焼け止めの販売規制、モバイルバッテリーの機内持込ルール、食品の持ち込み制限という、現地・米国特有の決まりを確認しておくと安心です。日焼け止めは「販売」が規制対象で持ち込み自体は問題ない、モバイルバッテリーは預け入れ荷物に入れられない、食品は品目にかかわらず申告が必要——この3点を押さえておけば、現地の売り場や空港で慌てる場面を減らせます。事前手続きと通信の準備は、それぞれの記事もあわせて確認してください。